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【759号】通販サイトが直面する商品情報の不統一性とオムニチャネルの関係とは?

売場に並ぶハンバーガーヘルパー

 

◎本日のニュース

1)見出し 
Retailers Face Inconsistent Product Data in E-Commerce Efforts

 

 

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2)要約

ネット通販の世界では、商品情報の標準化がまだ進んでない。そのため、同一商品でも、サイトが異なれば、全く異なる情報が掲載されていることがある。実店舗において商品の見つけにくさに不満を抱く消費者が、この情報の不備に不満を持てば、ネット通販業者にとっては、販売のチャンスロスにつながる。

 

バーコード番号を商品と紐付けするGS1という組織は、この問題解決の一助となるだろう。しかし、メーカーなどのサプライヤーと小売業者で商品情報を共有するフォーマットが定まっていないので、情報の統一性に問題が生じかねない。商品情報フォーマットの標準化は、商品数の増加や情報更新頻度の増加によって、その重要性がさらに指摘されている。

 

◎キーセンンスとその翻訳

3)キーとなる英文

Retailers building up their e-commerce businesses require more detailed product data from suppliers in order to improve their websites and satisfy Web-savvy customers.

 

4)キーとなる英文の和訳

ネット通販事業を拡充する小売企業は、サプライヤーからのより詳しい商品情報を必要としている。

その目的は、通販サイトを改善し、ネットに慣れた顧客を満足させるためである。

 

5)気になる単語・表現

savvy

形容詞

物知りな:有能な、心得た

 

◎記事から読み取った今日のヒント

6)ビジネスのヒント

ネット通販に力を入れる小売企業にとって、商品情報の非統一性が問題になっているようです。具体的には、同一の商品なのに、サイトによって分類や商品説明が異なるというもの。例えば、同じ靴が、あるサイトではスニーカーに分類され、別のサイトではトレーニングシューズに分類されていると、利用者はこの靴を検索するのに困るわけです。このスニーカーが自分の好みにぴったりだとしても、「スニーカー」類の中で調べても見つからない可能性があるのです。これにより、この消費者がこのサイトでの購入をやめれば、このサイトは売上をみすみす逃すことになります。販売チャンスを失うのです。

 

このチャンスロスが深刻なのは、実店舗で証明済。消費者は、実店舗で目当ての商品がなかなか見つからないと、それを不満に思い、購入には至らないからです。同じように、商品情報の不備により、通販サイトで目当ての商品がなかなか見つからないと、他のサイトに移る可能性は極めて高いのです。商品情報が統一されていれば、こういうことは起きにくくなり、ネット通販の売上は伸びやすくなります。

 

この問題解決を目指しているのが、GS1という団体。この団体は、バーコード番号を含むグローバルトレードアイテム番号を商品に紐付けしている組織。ただし、これはどちらかというとサプライチェーンを効率化させる仕組みであり、商品情報の標準化に寄与しているかどうかはかなり疑問です。サプライチェーンの効率化とは、商品に付与させた番号を追跡することで、商品がどの段階・組織に存在しているかがわかるというものです。商品情報のデータベースもありますが、消費者向けのサービスではなく、販売者向けのサービスであり、これも販売効率を高めるのが目的なようです。

 

さらに、ネット通販で販売される商品が増加するとともに、商品を差別化するための情報更新頻度の高まりにより、単に商品情報を共有するだけではなく、鮮度の高い情報が必要とされます。この点で、GS1の取り組みは不十分なのでしょう。記事では、商品情報の共有化・標準化の一つの解決策にすぎないとされています。

 

この解決策として、小売企業が進めるオムニチャネルがあります。オムニチャネルというのは、顧客が購入方法としてネット通販・実店舗を自由に選べるようにし、顧客の支出をできるだけ自社で行ってもらおうとするもの。つまり、顧客をできるだけ囲い込み、顧客一人あたりの売上を最大化しようというもの。

 

このオムニチャネルには、ネット通販が直面する商品情報の不備を解決する役割もあるようです。というのも、実店舗で受け取れることを可能にすることで、通販サイトの情報だけでは不安な消費者への販売が期待できるからです。また、通販サイト・実店舗双方で販売している商品ならば、通販サイトで気になった商品を実店舗で確認することができます。確認することで、商品情報の不備による不安が解消され、消費者は安心して購入できるのです。

 

商品情報の統一化と共有は今後更なる改善が期待されますが、その解決策の一つとして、小売企業によるオムニチャネル化が今後さらに進むように思えます。

 

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《今回のヒントのまとめ》

(1) 通販サイトは、商品情報の不統一性という問題を抱える。これにより、サイトにより商品分類・商品説明が異なるようになるので、ユーザーの買い物意欲が削がれる恐れがある。

(2) 商品に番号を紐付けするGS1は、この問題の解決を期待されているが、サプライチェーンの効率化への寄与の方が強く、商品情報の統一化への効果はあまり期待できない。

(3) さらに、商品数の増加や情報更新頻度の増加により、最新情報の共有化の重要性はさらに高まっている。

(4) この解決策の一つとして、小売企業が進めるオムニチャネルがある。オムニチャネルにより、通販サイトの商品を実店舗で確認できるようになり、情報不備に起因する消費者の不安は解消される。

(5) 商品情報の統一化・共有化の改善が今後期待されるが、それよりも先にオムニチャネルが増えるのではないか。

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7)おすすめ商品・サービス 

◎最近見つけたいいもの

消費増税前に、こちらのサムゲタンを少し買いだめしました。

季節商材であり、特売されない商品なので、5%の時に買っておく方が得かと。

そして、先週末は少し肌寒かったので、頂きました。

日本人に合うように味が調整され、また生姜がよく利いているので、肌寒い時にぴったり。

扱い店が少ないのが難点ですね。

楽天やアマゾンでも売っているようですが、送料が…

韓GOHAN サムゲタンの素(350g)

 

◎ウォール・ストリート・ジャーナルで学ぶ英単語

WSJメルマガを始めてから、5年経ちました。

この5年間でわかったことがあります。

読む上で知っておくべき単語さえわかれば、

大まかな内容はわかるということ。

備忘録の意味でも、調べた単語をサイト上にアップしています。

今後、メルマガとしてスピンアウトする予定にしています。

english.ryotarotakao.com/

 

◎Winecarte 簡単ワインの選び方

ワインカルテを作る時にいつも感じるのは、

ワインの情報を探すのが大変ということ。

公式サイト・通販サイトをいくつかあたって、

作っています。

wine.ryotarotakao.com/

 

編集後記

今日は、甲子園の巨人戦を見に行きます。

今年のタイガースは大味の試合が多いので、見る分には楽しいのですが、やってる選手は大変でしょうね。

ピッチャーのやりくり、特に大変そう。

和田監督、がんばれ!

 

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今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。

感謝・感謝・感謝です!

 

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私もごく少ない部数の時に、

いろんなメルマガ執筆者様に助けていただきましたので、

今回は私が恩返しします!

 

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