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【807号】スマホ時代だからこそニーズがあるスローリーディング、その効用とは?

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◎本日のニュース

1)見出し
Read Slowly to Benefit Your Brain and Cut Stress

 

 

 

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2)要約

学童時代に行った昔ながらの読書法が懐かしい人にとっては、スマホは邪魔でしかないかもしれない。ニュージーランドやアメリカで、心地良い椅子に座り静かに読書にふける、スローリーディングクラブが各地で起こっている。

 

このクラブの特徴は、スマホやPCなどネット接続機器の電源を切って、読書に没頭すること。スローリーディングにより、集中力や思考力・聞く力・表現力が高まるだけではなく、ストレス発散も可能となる。

 

◎キーセンンスとその翻訳

3)キーとなる英文

Slow reading advocates seek a return to the focused reading habits of years gone by, before Google, smartphones and social media started fracturing our time and attention spans.

 

4)キーとなる英文の和訳

スローリーディングの参加者が求めるのは、集中して読書をするという過去の習慣への回帰である。

それは、グーグルやスマートフォン、ソーシャルメディアが我々の時間や集中力を壊し始めた前の習慣である。

 

5)気になる単語・表現

advocate 名詞 主張者、支持者
go by 自動詞句 (時が)経過する;(人などが)通り過ぎる
fracture 他動詞 ~を折る;~を砕く
span 名詞 期間

 

◎記事から読み取った今日のヒント

6)ビジネスのヒント

これだけスマホが普及し、いつでもどこでもネット接続ができる様になったからこそ、ネット接続ができない静かな雰囲気へのニーズが高まっているようです。このニーズを読書で叶えるのが、スローリーディング。

 

スローリーディングの事例をまとめると、次のようになります。

 

【世界各地のスローリーディング】

[ニュージーランド]ウェリントン。週一回カフェに集まり、ドリンクを先に飲んでから、スマホの電源を切って、一時間読書にふける。座るのは、心地のよい椅子。

[アメリカ]シアトル、ブルックリン、ボストン、ミネアポリス。静かな読書パーティが開催。心地よい椅子に座って、クラシックをBGMに、ワインを飲みながら読書をする。

 

スローリーディングが生まれたのは、学生時代に行ったゆっくり読むスタイルの読書へのニーズが高まったからに他なりません。これと対照的なのが、ウェブサイトの読み方。

 

[学生時代の読み方とウェブサイトの読み方の違い]

[学生時代の読み方]左から右へ線のように読む

[ウェブサイトの読み方]需要な単語など情報を探しながら、拾い読みをする(Fパターン)

 

Fパターンというのは、ページの最初の行は全部、その次の数行は半分だけ読み、あとは拾い読みし、下まで目を移動させるという読み方。目がFの文字のように動くので、このような名前が付いたようです。

 

学生時代の読み方の対象は、紙の本。その理由は、リンクが貼られたウェブサイトのコンテンツに不満があるからに他なりません。

 

【リンク付きのウェブサイトのコンテンツに対する不満・問題点】

  • リンクで中断されることにより、リンクなしテキストよりも理解力が弱まること。
  • テキスト・音楽・動画の入ったマルチメディア情報は、文章だけを読むよりも理解しにくいこと。

 

つまりは、サイト上のリンクがリッチコンテンツは、便利そうに見えて、逆に集中力を削ぐことになるのです。これが嫌で、昔ながらの読書へのニーズが高まっています。

 

また、読書人口の減少も、スローリーディングを後押ししています。今年の調査で、過去1年間に1冊以上読書した18歳以上のアメリカ人は76%。2011年調査の79%よりも減少しています。強制的に読書をすることで読書習慣の衰退を食い止めるために、一人ではなく集団で読書するのでしょう。

 

【スローリーディング運動が起こった要因】

  • ウェブよりも理解しやすい紙の本を読むニーズの高まり
  • 読書習慣衰退への歯止め

 

スローリーディングには、理解力以外にもメリットがあります。このメリットがあるから、スローリーディングに参加する人は多いのです。

 

【スローリーディングのメリット】

  • 集中力の向上
  • ストレス解消
  • 思考力・聞く力・話す力の向上
  • 晩年に起こる記憶力低下の緩和
  • 人間関係の向上(小説の読書による)

 

5は、小説を読むことで、他人の心理状態や信条を理解しやすくなり、これが人間関係の向上につながるということ。小説にそういうメリットあることは、意外に知られてないのかもしれません。

 

最後に、スローリーディングのキーワードや特徴をまとめておきます。

 

【スローリーディングの特徴】

  • 最低40分以上
  • 心地よい椅子など落ち着く雰囲気で読書をする
  • 携帯電話・PCなどネット接続機器の電源はオフ、または遠ざける
  • (推奨)エクササイズのように時間を決めて行う
  • (推奨)より理解を深めるためにメモを取る

 

電子書籍については、紙の本がベストと主張する人もいれば、電子書籍でも十分メリットを享受できるという人もいます。前者は、紙の本なら、本という物体が目につきやすいので、スローリーディングの習慣を忘れないで済むとして、推奨しています。後者の場合は、スマホを利用する場合でも、もちろん機内モードなどでネット接続をオフにする必要があります。

 

スマホがここまで普及すれば、今後もデジタルへのシフトが進むと考えられますが、それへのアンチを唱える人は必ず存在します。その数自体は少ないかもしれないですが、逆、大手の参入を心配する必要はありません。昔で言うところのレコードでしょうか。高齢化が進む日本だけに、アメリカ以上に、紙の本を使ったスローリーディングが注目されるようになるかもしれません。

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《今回のヒントのまとめ》

  • アメリカやニュージーランドでスローリーディングが注目されている。スローリーディングとは、カフェなどに集まって、最低30~40分間心地よい雰囲気で静かに読書にふけることである。その時、ネット接続機器の電源はオフにする。
  • このような運動が起こるのは、リンク付きテキストやマルチメディアコンテンツとは異なり、何もない文章は集中力が高まりやすく理解しやすいからである。
  • また、読書週間の衰退を危惧する人が、スローリーディングを強制的に読書をする機会として利用している。
  • スローリーディングのメリットは、集中力向上、ストレス解消、思考力・聞く力・話す力の向上などがある。そのため、晩年の記憶力低下を和らげたり、人間関係を向上させたりする効用がある。
  • デジタル化が進む中でも、それにアンチを唱える人は存在する。音楽のレコード市場のように、市場規模が小さいだけに、大手の参入を心配する必要がない。

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7)おすすめ商品・サービス

◎最近見つけたいいもの

芦屋で買ったドイツパン(フォルコーンブロート)は、最高にうまかったです。

少し酸っぱい「ザ・ドイツパン」という感じで、ドイツパン好きにはたまらないでしょうね。

調べてみると、食べログで兵庫県ナンバーワンの評価。

少し高いですが、この味ならワインにも合うので、夕食用と考えれば納得できるでしょう。

ベッカライ・ビオブロート

 

 

◎ウォール・ストリート・ジャーナルで学ぶ英単語

WSJメルマガを始めてから、5年経ちました。

この5年間でわかったことがあります。

読む上で知っておくべき単語さえわかれば、

大まかな内容はわかるということ。

備忘録の意味でも、調べた単語をサイト上にアップしています。

今後、メルマガとしてスピンアウトする予定にしています。

english.ryotarotakao.com/

 

◎Winecarte 簡単ワインの選び方

ワインカルテを作る時にいつも感じるのは、

ワインの情報を探すのが大変ということ。

公式サイト・通販サイトをいくつかあたって、

作っています。

wine.ryotarotakao.com/

 

編集後記

私の読書スタイルは、いつもスローリーディング。

要は読むスピードが遅いのですよ。

 

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今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。

感謝・感謝・感謝です!

 

 

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