About

*

【863号】BGMでワインの売上は変わるのか?

ワイン・リカーショップのネオン

 

 

 

◎本日のニュース

1)見出し
Can Music Change the Way Your Wine Tastes?

 

 

 

 

毎週火曜・土曜の18時、メルマガにて配信。

(サイトへの掲載は、翌日以降です。)

ウォール・ストリート・ジャーナルの最新情報をいち早く知りたい人は、

メルマガの登録をお願いします。(もちろん無料です。)

 

2)要約

ワインショップで好きでもない曲が流れると、気が散ることがある。そういう時は、好きな曲を頭の中で浮かべて自分を守る。そういう経験がある人もいるように、BGMは購入するワインの種類やワインの印象に影響を与えるという研究結果がある。

 

例えば、フランスの曲が流れると、フランスワインの売れ行きがよくなるという。また、活発な調子の曲が流れると、ワインも生き生きとした印象を与える。好きな曲が流れると、その時に飲んでいたワインを好む傾向も強いという。

 

ただし、ワインと音楽との関係は、人によってマチマチ。その年代にも依る。

 

◎キーセンンスとその翻訳

3)キーとなる英文

Several studies produced over the past couple of decades demonstrate how music can influence the wines people buy—and even how a wine’s taste is perceived.

 

4)キーとなる英文の和訳

いくつかの研究が過去数十年に渡り行われ、その研究結果は、音楽が購入したワインにどのような影響を与えるか、また飲んだワインをどう感じるかまで、証明する。

 

5)気になる単語・表現

demonstrate 他動詞 ~を論証する、証明する;を説明する、明示する
perceive 他動詞 ~を知覚する;~を理解する

 

◎記事から読み取った今日のヒント

6)ビジネスのヒント

今日は、WSJのワインネタ。WSJはワイン通販も行っているので、ワインに関する記事が多いです。それだけ、アメリカ人はワイン好きなのかもしれませんね。

 

今回のテーマは、ワインと音楽の関係。ワインの買う時・飲む時に音楽がどのように影響を与えるかということ。記事で紹介されている研究結果をまとめると、次のようになります。

 

【ワインと音楽の関係を証明した研究結果】

  1. 心理学部による研究(1999)→英国郊外のスーパーで82のワイン購入事例を分析。フランス語の曲が流れると、ドイツワインよりもフランスワインの売上が増加。逆も同じ。
  2. オーストラリアの大学心理学部による実験分析(2010年)25歳未満の男女各125人にチリのカベルネ・ソーヴィニヨンとチリのシャルドネを4つのタイプの曲を聞きながら飲んでもらう。その結果、ワインの印象を曲調と同じに感じる傾向が強い。
  3. ワイン商兼ロックミュージシャンへの質問→好きなBGMの中でワインを飲むと、そのワインを好む傾向がある。BGMが、ワインの購入ハードルを下げる。ただし、ヒップホップは、概して気を散らし、ワイン購入にプラスの影響を及ぼさない。
  4. 最高のワインリストを持つレストランオーナーへの質問→ヒップホップこそワインの印象に好影響を与える音楽はない。ただし、実際には、そのレストランは利用者の会話の音が大きく、音楽はかき消されていた。
  5. 音楽スペースを持つワイナリーオーナーの話→強いベースラインの曲が流れると、シラーやカリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニヨンがよく売れる。暗いトーンの曲なら、白ワインがよく売れる。カントリーミュージックならイタリアやフランスなどおオールドワールドのワイン、社会派シンガーソングライターの曲ならカリフォルニアやオレゴンなどニューワールドのワイン。
  6. 作者による実験→3人の友人にボズ・スキャッグスの「シルク・ディグリーズ」(1976年)を聞いてもらい、ムールヴェードル・グルナッシュ・シラーを混合したローヌタイプの赤ワインを飲んでもらう。一人は、ファンキーでスローな曲では、ワインはよりシンプルに感じた。しかし、別の人は、全く逆の意見を持つ。アップテンポの曲では、ワインはよりしっかりし、フィニッシュにまとまりが出てきたという意見あり。

 

これらの研究・実験を見る限り、音楽がワインの選択や印象に影響を与えるのは明らか。ワインの印象が音楽の曲調に近くなり、好きな音楽が流れていればワインを買う確率が高まる傾向がありそうです。ただし、ワインはもともと人によって印象が異なる微妙な飲み物なので、6のように全く逆の印象を持つ人も出てきます。これは、ワインの特性上、仕方ないことでしょう。また、ワインとBGMとの関係は、年代によっても異なり、もっと言えば個人によっても反応に違いが見られるようです。

 

ただし、ワインと音楽に何らかの関係があるのは確か。つまり、音楽を工夫することにより、ワインをより美味しく感じてもらったり、ワインを買いやすくできるのです。ならば、ワインの売れ行きが悪ければ、BGMを買えればいい。逆に、BGMを買えることにより、ワインの種類を増やさずにワインリストに幅を持たせることも可能になるのではないでしょうか。BGMを変えることで、通常なら買わないワインを買ってもらえれば、そのお店で売っているワインの種類は多いという印象を与えることができるからです。

 

日本でもスーパーに並ぶワインの種類が増えてきました。しかし、増えた割には、ワイン売り場で物色する人はあまりいないという印象です。(関西の場合)たとえワイン売り場だけでもBGMを変えることで、ワインの売上を喚起できるかもしれません。少なくとも、さかなソングでは、ワインを買う気持ちにはならないような…

 

Scaggs Vineward Mt. Veeder Montage(紹介したローヌタイプ赤ワイン)

 

Silk Degrees

 

Lowdown(ファンキーでスローな曲)

It’s Over(アップテンポの曲)

***************************

《今回のヒントのまとめ》

  1. 音楽はワイン購入や印象に影響を与える。好きな音楽が流れていれば、ワインを購入する確率は高くなり、飲む時の強調と同じ印象を持つ傾向が高い。
  2. また、BGMにより、売れるワインの種類も変わる。ベースラインの強い曲なら、シラーやカリフォルニアのカベルネがよく売れるのに対し、暗いトーンなら、白ワインがよく売れる。
  3. ただし、音楽とワインの関係は、年代によって異なる。さらに、もともと飲む人によって印象の異なることが多い飲み物なので、個人によっても差がある。
  4. BGMによってワインの売れ行きに差が生まれるなら、ワイン販売をテコ入れしたいなら、BGMを変えればいいのではないか。

*************************

 

毎週火曜・土曜の18時、メルマガにて配信。

(サイトへの掲載は、翌日以降です。)

ウォール・ストリート・ジャーナルの最新情報をいち早く知りたい人は、

メルマガの登録をお願いします。(もちろん無料です。)

 

7)おすすめ商品・サービス

◎最近見つけたいいもの

約10年前に買った東レの超音波歯ブラシが故障したため、新調。

気に入っていましたが、東レが撤退したため、以前歯科医に推薦されたパナソニックのドルツにしました。

最新型ではないものの、軽くて機能の十分。

当分手で磨いていたのですが、歯磨き後のツルツル感はやっぱり音波歯ブラシです。

15000円近くした東レはもう昔、今では5000円台で購入できる点もいいですね。

音波振動ハブラシ ドルツ EW-DL2

 

 

 

 

◎ウォール・ストリート・ジャーナルで学ぶ英単語

WSJメルマガを始めてから、5年経ちました。

この5年間でわかったことがあります。

読む上で知っておくべき単語さえわかれば、

大まかな内容はわかるということ。

備忘録の意味でも、調べた単語をサイト上にアップしています。

今後、メルマガとしてスピンアウトする予定にしています。

english.ryotarotakao.com/

 

◎Winecarte 簡単ワインの選び方

ワインカルテを作る時にいつも感じるのは、

ワインの情報を探すのが大変ということ。

公式サイト・通販サイトをいくつかあたって、

作っています。

wine.ryotarotakao.com/

 

編集後記

久しぶりのワインネタです。

最近、ワインカルテの更新もさっぱり。

というのも、本格的にワインを飲むことがほぼ無くなったから。

最近はもっぱら、バルクワインでがぶ飲みです。

サンタ・レジーナ カベルネ・ソーヴィニヨン バックインボックス

 

 

高尾亮太朗のツイッター⇒ twitter.com/ryotarotakao

高尾亮太朗の公式サイト⇒ ryotarotakao.com

高尾亮太朗のTubmlr⇒ ryotarotakao.tumblr.com

高尾亮太朗のGoogle+⇒ gplus.to/ryotarotakao

高尾亮太朗のPinterest⇒ pinterest.com/ryotarotakao/

今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。

感謝・感謝・感謝です!

 

 

 

メルマガ相互紹介を希望されるメルマガ執筆者様は、ご連絡お願いします。

 

私もごく少ない部数の時に、

いろんなメルマガ執筆者様に助けていただきましたので、

今回は私が恩返しします!

 

 

ad

関連記事

新着記事

コメント/トラックバック

トラックバック用URL:

この投稿のコメント・トラックバックRSS




管理人にのみ公開されます

*

ad

PAGE TOP ↑