【1014号】食品専門部隊の導入でターゲット売上はV字回復できるのか？

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※火曜日は簡易版に変更しました。

◎本日のニュース

1)見出し

Target Revamps Staffing for Grocery Business

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2)ビジネスのヒント

減少する食品販売をテコ入れするために、ディスカウントショップ大手のターゲット社は、食品の専門チームを導入しました。専門チームというだけあって、このチームの従業員は、衣料・雑貨など他のカテゴリーを扱うことはなくなり、専門のトレーニングを受けます。すでに、約450店舗で実施しており、来月までにあと150店に導入する予定です。

ターゲットが食品販売に力を入れるのは、全売上の1/5を占めるとともに、購入頻度の高い食品目当ての来店が増えれば、客数増に大きく寄与すると考えるから。記事には明記されていませんが、食品で集客し、より利益率の高い衣料・雑貨で収益を獲得するという方針なのでしょう。より魅力的な食品売場にするために、有機食材を増やすとともに、店内デザインにも投資を増やしています。

地区別に食品を専門的に扱う管理職も作りました。60店を統括し、収益実績や売場作りを本部に報告します。管理職なので、店舗従業員の教育にも携わります。食品専門のスーパーバイザーと言ったところでしょうか。

しかし、ターゲットの食品強化の取り組みに対し、疑問を投げかけるアナリストもいます。というのも、来店客がターゲットに求めるものと食品とは異なるからです。デザイン性の高い衣料や雑貨目当てに来店するものの、食料品は専門のスーパーで買う人が多いからです。実際、この取組みは始まっているものの、直近の第二四半期の食品売上は減少しました。

食品は来店頻度の高い商材であり、集客に寄与してくれるものの、専門の食品スーパーとの競合など、競争の激しい分野なのは事実。しかも、アパレルのイメージの強いターゲットに、食品目当ての来店がどの程度見込めるかはかなり疑問です。しかし、衣料や雑貨は、ネット通販との競争が激化しているので、今後収益性が大きく損なわれる恐れがあります。

ネット通販対策として、実店舗型小売店が、飲食も含めた食品販売に力を入れることも十分考えられます。食品販売に力を入れるなら、サービスも含めた差別化は必須のようです。

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《今回のヒントのまとめ》

ターゲットは、購入頻度の高い食品販売に力を入れることで、客数を増やし、より利益率の高い衣料・雑貨の販売から収益拡大を目指しているのだろう。

その一環として、食品専門チームや地区別食品専門スーパーバイザーを導入した。

ただし、ネット通販対策としても、食品販売に力を入れる実店舗型小売店が増えると見込まれる。

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