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【1018号】ファストファッションのザラが一人勝ちしている理由とは?

 Zara

 

※火曜日は簡易版に変更しました。

◎本日のニュース

1)見出し

Inditex’s Unique Fast-Fashion Model Delivers More Breakneck Growth

 

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2)ビジネスのヒント

ファストファッションチェーンのザラを運営するインディテックス社が、業績を伸ばしているようです。

 

【インディテックス社の今期前半の業績】

(売上)104億7000万ユーロ 11%増

(最終利益)12億6000万ユーロ 7.7%増

 

この好業績が目立つのは、競合他社が苦戦しているからです。例えば、ギャップ社は、ネット通販との競争激化のために、客数の減少に悩まされています。H&M社は、天候の変化(気温が高いため)により、8月の売上を落としています。言わば、ファストファッション業界の中で一人勝ちのインディテックス社。その理由として、次の二点を上げることができます。

 

【インディテックス社が一人勝ちできる理由】

  1. ネット通販市場の拡大を店舗売上に結びつけることができるから
  2. 製造場所を消費場所の近くにすることにより、顧客ニーズの変化に迅速に対応できるから

 

1をわかりやすく説明すると、ネット通販ユーザーの実店舗への来店に力を入れているということになります。具体的には、次の二点が記事では紹介されています。

 

【ネット通販ユーザーを実店舗に集客する方法】

  1. ネット購入品の引き渡しと返品受付を店舗でも実施
  2. スマホ決済採用により、店舗・通販サイト双方の購入をリンク

 

1について、実店舗を商品の引き渡し・返品に活用することにより、来店客数を増やすだけではなく、配送コストの削減も可能になります。2について、実店舗での購入は購入者を特定しにくいものですが、スマホ決済を採用することで、店舗利用者とネット通販ユーザーのIDを共通化することができます。この結果、より精度の高い顧客購入履歴を蓄積でき、将来の販促の成功確率を高めることができます。

 

また、ネット通販市場の拡大を見越して、ネット通販を利用できる国を増やす一方で、実店舗の出店は抑制しています。出店に掛かる費用を、何かとコストの掛かるネット通販に投じることにより、総費用を抑えることができます。

 

一人勝ち理由の2について、製造の65%をスペイン・ポルトガル・トルコ・北アフリカに集約しています。実店舗の多くは欧州にあるので、製品の配送距離の短さを実感できると思います。この結果、店頭の売れ行きに変化が生じた時、即製造に変更を掛けることができ、変更後の製品を迅速に店舗に配送することが可能になるのです。

 

この結果、不良在庫の処分販売を減らすことができ、そのコストを通販での送料・返品の無料化に投じることで、顧客サービスを引き上げることができます。これがチェーンの競争力となって、先述のギャップ社やH&M社が苦戦する中、好業績を上げることができるのです。

 

【注目点】

  1. 規模の経済が働く産業でも、顧客ニーズ(またはエンドユーザー)への迅速な対応が求められる
  2. 実店舗はネット通販のサプライチェーンの一部に活用できる

 

1について、規模の経済が働く産業では、売上・製造数量の最大化を第一優先にされがちですが、今後は顧客ニーズへの迅速対応も求められるようになるかもしれません。顧客ニーズの変化に迅速に対応するためには、コストよりも外部環境の変化に対するスピードを優先すべきです。南欧・北アフリカで製造するインディテックス社は、まさにこの好例と言えるでしょう。

 

2について、ネット通販市場の拡大を考えれば、実店舗は負のレガシーと思われがち。しかし、返品も含めた配送の拠点として活用できれば、実店舗は収益を産み出す資産に変わります。

 

小売企業、特にアパレル・ファッション企業の業績を見ると、いかに不良在庫の処分販売を避けるかが、好業績の秘訣のようです。

 

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《今回のヒントのまとめ》

ザラを運営するインディテックス社が一人勝ちできるのは、ネット通販の拡大を店舗収益に結びつけるのに成功したから。

また、製造場所を消費場所の近くにすることで、顧客ニーズの変化に迅速に対応できるからである。

特に後者は、不良在庫の処分販売機会を減らすことができ、そのコストを送料無料など顧客サービスの向上に結びつけることができる。これが、チェーンの競争力となる。

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7)おすすめ商品・サービス

◎最近見つけた気になるもの

九州土産に買った「ひよ子のピナンシェ」が、子供(1歳)に好評です。

まだ、自分で食べていないですが、アーモンドの入ったフィナンシェで、見た目にも美味しそう。

家庭用は意外にも安いので、仲のいい友人向けにもいいかも。

それにしても、土産選びにはいつも頭を悩まします。

ひよ子のピィナンシェ

 

 

ちなみに、楽天一番で一番レビューの多いフィナンシェがこちら。

ガトーデギュスタシオン

神戸・元町のお店のようです。(一度前を通ったことはあります)

 

◎ウォール・ストリート・ジャーナルで学ぶ英単語

WSJメルマガを始めてから、7年経ちました。

この7年間でわかったことがあります。

読む上で知っておくべき単語さえわかれば、

大まかな内容はわかるということ。

備忘録の意味でも、調べた単語をサイト上にアップしています。

今後、メルマガとしてスピンアウトする予定にしています。

english.ryotarotakao.com/

 

◎Winecarte 簡単ワインの選び方

ワインカルテを作る時にいつも感じるのは、

ワインの情報を探すのが大変ということ。

公式サイト・通販サイトをいくつかあたって、

作っています。

wine.ryotarotakao.com/

 

編集後記

今日はザラを取り上げましたが、ザラの店舗には何度か足を踏み入れたことはありますが、買ったことはありません。

サイズがちょっと(いやだいぶ)大きいのですね。

好みのデザインの服は多いのですが、サイズが合わないと買うことはできません。

この時ばかりは、もう少し大きくなりたかったと後悔してしまいます。

 

 

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今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。

感謝・感謝・感謝です!

 

 

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私もごく少ない部数の時に、

いろんなメルマガ執筆者様に助けていただきましたので、

今回は私が恩返しします!

 

 

 

 

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