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【1021号】アメリカ人のためのナトリウム摂取量を手っ取り早く減らす方法とは?

sodium

fdecomite

 

 

◎本日のニュース

1)見出し

Making Sense of the Salt Shaker

 

 

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2)要約

アメリカでは個人のナトリウム摂取量の削減が叫ばれている。というのも、FDAの薦めである一日2300mgに対し、実際には平均で3400mgも摂取されているからである。削減することにより、高血圧や心臓病・脳卒中のリスクが低下するとされている。

 

その手っ取り早い方法は、外食・中食・加工食品の利用を減らすことだろう。アメリカ人のナトリウム摂取の75%が、これらが原因だからである。調理中やテーブルでの食塩追加はごくわずかに過ぎない。

 

ただし、一定量のナトリウム摂取は体に必要なので、過剰削減は逆に良くない。また、ナトリウム摂取量と病気との関連を疑う専門家もいる。

 

3)キーとなる英文

Many home cooks wonder how to tell if the amount of salt they habitually use is unhealthy and how they might cut back. Professional chefs also are befuddled by the changing advice.

 

4)キーとなる英文の和訳

家庭で調理する人の多くが困っているのは、日常的に使っている食塩の量が健康に悪いのかどうか、どうやって減らせばいいのかについてである。

プロの料理人も同じく、様々なアドバイスに困惑している。

 

5)気になる単語・表現

befuddle 他動詞 ~を混乱(困惑)させる
stroke 名詞 脳卒中
cardiovascular 形容詞 心臓血管の
offset 他動詞 ~を相殺する
negate 他動詞 ~を無効にする
dietitian 名詞 栄養士
potassium 名詞 カリウム
flake 他動詞 ~を薄片にする
sodium 名詞 ナトリウム
pinch 名詞 ひとつまみ
scallion 名詞 エシャロット
incorporate 他動詞 ~を合体させる
cure 他動詞 ~を保存する

 

(今回ピックアップ英単語)

[cure]

(保存する)

*(乾燥・塩漬け・燻製により)(肉など)を保存する→通常は受動態

*他動詞で「~を保存する」、自動詞では(食料が)保存される

 

6)ビジネスのヒント

日本でも塩分摂取量を減らす運動が盛んなように、アメリカにも同様の動きがあります。旗を降っているのはFDA。一部の自治体では罰則規定もあるようです。

 

【FDA・自治体によるナトリウム量摂取削減運動】

  1. FDAの基準ではアメリカ人1日で2300mg→実際には平均3400mg
  2. 高血圧・その恐れのある人は1500mg
  3. ニューヨーク市では2300mg以上のナトリウムを含む料理のメニューに、ナトリウム表示をするよう規制→違反したレストランは罰金

 

1・2のようにFDAが推奨値を示すだけではなく、3のように罰則規定まで設ける自治体が存在しているのには驚きです。まるで、タバコのようです。

 

このようにナトリウム摂取量の制限が叫ばれる背景には、病気との関連があります。つまり、ナトリウムの過剰摂取が、高血圧や心臓病・脳卒中につながる恐れがあるからです。医療費削減のためにも、政府・自治体はナトリウム摂取の削減を叫んでいるのです。

 

しかし、摂取するアメリカ人には、基本的な疑問が生じます。それは、摂取した量の測定方法や削減方法がよくわからないというもの。減らせと言われても、自分が日常的に摂取している量がわからなければ、どの程度減らせばいいかわかりません。さらに疑問なのは、どうやれば効果的に減らせるかです。真っ先に頭に浮かぶ削減方法は、調理中やテーブルで使う食塩量を減らすこと。しかし、ナトリウム過剰摂取の真犯人は別にいるようです。

 

【アメリカ人のナトリウム摂取比率】

  1. 外食・中食(総菜)・加工食品からの摂取:75%
  2. 家庭での調理中に使う食塩からの摂取:5%
  3. テーブルでの振りかける食塩からの摂取:6%

 

実は、自らの判断で量を決めるよりも、購入した商品からの摂取の方が格段に多いのです。つまり、知らない間にナトリウムに過剰に摂取しているというのが、現実なのです。

 

記事には専門家による効果的なナトリウム摂取量削減方法が記されています。

 

【専門家によるナトリウム摂取量削減方法】

  1. 生鮮品などスクラッチから自宅で調理をして、外食・中食・加工食品の利用をできるだけ避ける
  2. アンチョビ・ケイパー・オリーブなど塩分の多い食材の利用を避ける
  3. 高ナトリウム食材と一緒に高カリウム食材を摂取し、ナトリウムのマイナス効果を緩和する
  4. 塩を粒状からフレーク状のものに切り替える
  5. ハーブ・スパイスと酸を一緒に入れることで、塩分を入れずに味を濃くする
  6. ナトリウム以外のミネラル分の多い海水塩・職人塩に切り替える

 

1は、アメリカ人のナトリウム過剰摂取の最大の要因を避けるためです。また、新鮮な食材から料理することで、特別食塩を振りかける必要が無くなるという効果もあります。2は、食材からの塩分摂取量を減らす方法です。

 

3は、カリウムがナトリウムのマイナス効果を消す効果に期待する手法です。4・6は、塩分の形態を変えることで、塩分摂取量自体を減らすことができます。フレーク状の海水塩は、同じ体積でも空気が含まれているので、重さは粒状の約半分で済みます。岩塩などミネラル豊富な塩は、もともと味が強いので、多く掛けられないという効果があるようです。

 

5は、塩の代わりに、ハーブ・スパイスと酢などの酸を使う手法です。日本でも、ミツカンなどの酢メーカーが、塩の代替品として酢の利用を勧めています。

 

このように国をあげてナトリウム摂取の削減が叫ばれているものの、その運動を疑問視・批判する考えもあります。

 

【ナトリウム摂取制限への疑問の声】

  1. 体は一定量のナトリウムを必要としているので、過剰削減は逆に弊害となりかねない
  2. ナトリウム摂取制限が、心臓病などのリスク低減につながるとは限らない

 

【注目点】

  1. よりヘルシーになれる簡単な方法が求められている
  2. 高齢化が進むとヘルシー食品・ヘルシー生活へのニーズが高まる
  3. 栄養表示など表示規制の強化は新たなビジネスチャンスになりうる

 

1について、何事もより簡単な方法が求められています。面倒なことはできるだけ避けたいというニーズは、年々増しているように思えます。「簡便性」は単価をアップしてくれる大きな要素とも言えます。

 

2について、当たり前と言えば当たり前ですが、世界で高齢化が進めば、日本で人気のヘルシー商品・ヘルシー生活への指南は、世界で売れる可能性が高いのではないでしょうか。食に関しては、美味しくてヘルシーなのが当たり前の世界がやってくるかもしれません。

 

3について、健康への関心が高まると、栄養表示など健康関連の表記に関する規制が強化されます。メーカーやサービス事業者にとってはコストアップですが、逆に表示に関するコンサルティングサービスや印刷事業者にとってはビジネスチャンスです。規制以上に、ユーザーに好まれる表示が求められるかもしれません。

 

日本でも、食塩摂取量表示が必須になるなど、ナトリウム摂取量への関心が高まっています。低塩・減塩・無塩は、既にカネの取れる付加価値となっています。

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《今回のヒントのまとめ》

  1. アメリカでナトリウム摂取制限への関心が高まっているのは、心臓病などとの関連があるから。一方で、推奨量以上に摂取しているという現実がある。
  2. 手っ取り早くナトリウム摂取量を削減する方法は、最大の摂取要因である外食・中食・加工食品の利用を避けることである。そのためには、生鮮品などスクラッチから自宅で調理をすればいい。
  3. また、高カリウム食材と一緒に摂取すれば、ナトリウムのマイナス要素を消してくれる。
  4. 粒状の塩からフレーク状の塩、ミネラル分の多い海水塩や職人塩に切り替えることも効果的だ。フレーク状の塩は同じ量でも重さは半分で済むし、岩塩などのミネラル分の多い塩は、元々味が強いので多く振りかけない。
  5. ハーブ・スパイスと酢などの酸を塩の代替で使うことも効果的である。塩分の多い食材を避けることも良い。
  6. 高齢化などによりヘルシー志向は今後も高まるが、より簡単な方法が常に求められている。

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編集後記

今の自分を表現するとすれば、眠いの一言。

夜寝付きが悪いのが一番の原因でしょうか。

疲れも取れない。

でも、歳のせいにはしたくない。

 

 

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今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。

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