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【1055号】ウォルマートが送料無料の有料会員制をやめる理由

Wal-Mart

 

 

◎本日のニュース

1)見出し

Wal-Mart to Scrap Its Amazon Prime Rival

 

 

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2)要約

ウォルマート・ストアーズ社は、送料無料の有料会員制度・シッピングパスを廃止する。その代わりとして、送料無料の商品数を200万アイテムまで増やすとともに、全商品対象の送料無料最低金額を、50ドルから35ドルに引き下げる。

 

廃止したのは、ウォルマートの物流・倉庫ネットワークが送料無料に対応できる目処がたったからである。これまでは、有料にすることで、顧客を限定した送料無料サービスでテストをしていた。

 

ライバルのアマゾン・ドット・コム社は、有料のアマゾンプライムで送料無料サービスを提供している。一方のウォルマートは、会費なしで送料を無料することで、ブランドロイヤルティの向上とリピート利用の促進を狙う。

 

3)キーとなる英文

Wal-Mart Stores Inc. is abandoning its effort to create a rival to Amazon.com Inc.’s membership program.

 

4)キーとなる英文の和訳

ウォルマート・ストアーズ社は、アマゾン・ドット・コム社の会員制度の対抗する方針を撤回している。

 

5)気になる単語・表現

table stakes 名詞 手持ちのチップ(賭け金)
shelf-stable 形容詞 長期保存できる
staple 名詞 必需食料品;主要産品

 

(特に覚えておきたい単語)

おやすみ

 

6)ビジネスのヒント

ウォルマート・ストアーズ社のシッピングパスは、何度か取り上げました。概要をは以下の通り。

 

【シッピングパスの概要】

  1. 年会費を支払うと全品無料で翌々日配送されるサービス
  2. 年会費49ドル
  3. 2015年開始

 

簡単に言うと、アマゾン・ドット・コム社のアマゾンプライムに対抗したサービス。アマゾンはアマゾンプライムで顧客の囲い込みに成功し、収益を大きく向上されています。ならば、ウォルマートもシッピングパスを拡張していいものですが、何と廃止することになりました。

 

その理由を推測も含めてまとめると、次のようになります。

 

【ウォルマートがシッピングパスを廃止する理由】

  1. 無料の翌々日配送サービスの提供が対象無制限で可能であることが判明したから
  2. アマゾンと同様のサービスで対抗しても、敵わないと判断したから(推測)
  3. 顧客囲い込みから顧客層拡大に方針を転換したから

 

1について、ウォルマートによると、そもそもシッピングパスは、翌々日配送を無料提供できるかどうかの試験をするための施策だったようです。会費を取ることで、無料の翌々日配送の対象者を限定できます。限定した顧客だけに、翌々日配送を無料で提供できるかどうかをテストし、それが可能だとわかったから、対象の制限を無くすために、会費制を廃止するのです。

 

2について、あくまで推測ですが、アマゾンと同様のサービスで対応しても、敵わないと判断したのかもしれません。というのも、アマゾンは、顧客を囲い込むことで、多種多様なカテゴリーの商品を売り込むことができます。その結果、顧客一人あたりの年間購入金額はどんどん増やせるのです。一方のウォルマートは、食料品を含めた生活必需品や日用雑貨が主体。顧客を囲い込んでも、一人あたりの年間購入金額はそれほど伸ばせません。よって、多種多様なカテゴリーを扱うアマゾンが有料会員制で成功しても、扱いカテゴリーが限られるウォルマートはアマゾンほどの成功は見込めないのです。ビジネスモデルの違いとも言えるでしょうか。

 

3について、2に関連しますが、ビジネスモデルが違うならば、方針も異なるはず。つまり、アマゾンが顧客囲い込み・一人あたりの購入金額の最大化を目指すならば、ウォルマートは、顧客層の拡大を目指せばいいのです。そのために、シッピングパスの廃止に伴い、送料無料アイテムの拡大・送料無料最低金額を引き下げます。

 

【シッピングパス廃止に伴うウォルマートの新施策】

  1. 食料品など生活必需品を含めた送料無料アイテムの拡大(約200万アイテム)
  2. 送料無料になる最低金額の引き下げ(50ドル→35ドル)

 

1・2とも、利用者拡大とともにリピート利用の増加が期待できます。アマゾンに年間100ドル近く支払うのに二の足を踏む消費者や、アマゾンプライムの会費を高いと感じているアマゾンの顧客にとって、ウォルマートの新施策はとても魅力的に映るのではないでしょうか。その結果、ウォルマートは新規顧客獲得とともに、アマゾンから顧客を奪い取ることができます。

 

本当に食料品のような単価の低い商品を送料無料で提供できるのかはわかりません。ただし、日本のヨドバシ・ドット・コムは、ネット通販を送料全品無料にすることで、実店舗の売上を含めて大きな成功を収めています。もしかしたら、ウォルマートはヨドバシの成功を見て、ヨドバシの戦略を取り入れたのかもしれません。

 

【ヨドバシの戦略】

  1. ネット通販を全品送料無料にすることで、集客拡大・ロイヤルティ向上を狙う

ネット通販で獲得した”ファン”を、実店舗に送客し、白物家電など高単価商品・高利益率商品の販売により収益拡大

 

【注目点】

  1. 取扱カテゴリーの幅が違うならば、異なる戦略を採る必要がある
  2. 実店舗主体の小売企業は、ネットで集客→実店舗で収益が成功パターンになりつつある

 

1について、アマゾンは本のネット通販で創業したものの、実態はIT企業に他なりません。実際、コンテンツ配信サービスの提供やIoTサービスの開発など、ITを基軸にビジネスを展開しています。一方のウォルマートは、ジェットドットコムを買収するなどネット通販に力を入れているものの、主体は小売。ITは小売の手段のようなものです。この差は、扱いカテゴリーの幅にも表れ、採るべき戦略にも違いが生じます。

 

2は、ヨドバシの戦略そのものです。非上場企業なので、P/LやBSなど詳しい財務指標が公開されておらず、収益性を詳しく調べることはできませんが、マスコミ報道によると好業績のようです。この成功事例をもとに、ヨドバシと同様の戦略を採る小売企業は増えるのではないでしょうか。

 

実店舗主体・ネット専業の小売企業にとって、ネット通販市場を突っ走るアマゾンと同じ土俵で勝負するのは、そろそろ止めた方がいいのかもしれませんね。

 

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《今回のヒントのまとめ》

  1. ウォルマートがアマゾンプライム同様のシッピングパスを廃止するのは、翌々日配送を無料で誰にでも提供できることに目処がたったからである。そもそも、シッピングパスは、物流サービスの実験として行っていた。
  2. また、IT企業とも言えるアマゾンと同様のサービスで対抗しても、敵わないと判断したからかもしれない。
  3. そもそも、多種多様な商品を扱うアマゾンがアマゾンプライムで成功したのは、顧客を囲い込み、顧客一人あたりの支払い金額を大きく増加させることが可能だから。一方の取扱カテゴリーの限られるウォルマートは、囲い込んでも、一人あたりの金額はさほど伸ばせない。これも、廃止した要因である。
  4. ウォルマートは、シッピングパス廃止に伴い、送料無料アイテムの拡大・送料無料最低金額の引き下げにより、顧客層の拡大・ロイヤルティの向上を目指す。
  5. ウォルマートの方針転換は、全品送料無料で成功したヨドバシの戦略を取り入れたからかもしれない。

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7)おすすめ商品・サービス

◎最近見つけた気になるもの

年末はふるさと納税を幾つかしたのですが、この御礼品はかなりお得と思いませんか?

 

鹿児島県日置市 本格焼酎ふるさと鹿児島限定セット 小正醸造

 

 

なんと900mlの芋焼酎が6本も入っているのです。

これが1万円の寄付でもらえます。(もちろん、税額控除されるので、ある程度所得のある人ならば、2000円の負担になります。)

ふるさと納税の芋焼酎を、他の自治体でも調べましたが、1万円で1.8mlX3本が最高。この小正醸造のセットは、900mlながら総量は同じです。900mlの分だけ、注ぎやすいという利点もあります。

 

まだ飲んでいませんが、かなり楽しみです。

 

ちなみに、小正醸造の鹿児島県限定焼酎は、楽天市場でも販売されています。

 

 

7000円ほどなので、7割の還元になりますね。

スゴイコスパです。

 

編集後記

先日、東京で行われた麺関連のイベントに参加しました。

グランプリという競争型イベントだったのですが、落選・惨敗で終わりました。

多くの食材も廃棄し、とても悔しい思いです。

ただし、アイデアに富むメニューと判断されたのか、テレビ東京の「ゆうサテ」で一部取り上げられたことは、不幸中の幸い。

私も少し映っているので、よければ見てくださいね。

「テレビ東京 ゆうサテ コナモン」で検索すれば、動画が出て来るかと思います。

ちなみに、狩野アナに取材を受けましたが、すべてカット。(悲)

Kanmen Grand Prix

 

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今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。

感謝・感謝・感謝です!

 

 

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私もごく少ない部数の時に、

いろんなメルマガ執筆者様に助けていただきましたので、

今回は私が恩返しします!

 

 

 

 

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