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【1138号】アメリカ百貨店チェーンが物語る、ネット時代の生き残り方

macy's

 

 

※火曜日は簡易版に変更しました。

◎本日のニュース

1)見出し

Department Stores’ Mixed Results Signal Competitive Holiday Season

 

 

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2)ビジネスのヒント

 

日経新聞にも記事にありましたが、アメリカでも百貨店業態は苦戦しているようです。ネット通販の方が便利で安いとなれば、別に店舗に行く必要性は低くなります。(店舗で楽しいコトがあれば別ですが。)しかも、百貨店の販売品目は、価格比較しやすいブランド品が多いとなれば、ネットで買う方が安いとなり、足すら運びません。

 

そんな百貨店を運営する三企業の四半期決算が発表されました。しかし、結果はまちまち。各社方針・戦略が異なるからです。

 

【百貨店三企業の業績まとめ】

(メーシーズ社)

コストコントロールに成功し、粗利益率改善。

靴・宝石売場のテコ入れ実施、ディスカウント業態拡大。

一部売場を他社に賃貸。

(コールズ社)

ネット通販部門の配送コスト上昇で、粗利益率悪化。

在庫削減でコストダウン。

既存店売上はプラスに浮上。

(ノードストローム社)

黒字転換するも、既存店売上高はマイナス。

ディスカウント業態の既存店売上は0.8%増。

 

消費のネットシフトで各社苦戦していると思いきや、意外に業績はマシ(良いとは言えませんが)。それは、ネットシフトへの対策を講じているからです。

 

【百貨店業態のネット時代の生き残り策】

  1. コストコントロール(≒在庫管理)の強化→粗利益率向上
  2. ディスカウント業態への参入・拡大
  3. 他社との提携

 

1について、メーシーズやコールズが実施しています。在庫管理を主体としたコストコントロールを徹底すれば、無駄な値下げ(処分)販売を避けることができます。この結果、粗利益率は向上するのです。守りの対策ですね。

 

2について、1が守りなら、2は攻め。価格に敏感になった消費者対策として、ディスカウント業態への参入・拡大が増えています。メーシーズ社は「バックステージ」という屋号で、ノードストローム社は、「ノードストローム・ラック」という屋号で展開しています。消費者がネット通販に慣れると、価格比較をする機会も多くなります。その結果、価格敏感性は向上。この外部環境の変化への対策として、ディスカウント業態が開発されたのです。

 

3の提携内容は、商品供給や売場提供など。例えば、メーシーズでは、レンズクラフターなどのサードパーティーに売場(スペース)を貸して、家賃収入を得ています。日本で言えば、大丸松坂屋を運営するJフロントが小売チェーンへの賃貸を積極的に行っています。

 

他社との提携に力を入れているのが、コールズ社。アンダーアーマーとの提携では、アスレチック用の人気商品(恐らくアスレジャー商品)の品揃えを増やしています。さらに、アマゾンとも提携。店内に、アマゾンのAIスピーカー・エコーなどアマゾン販売商品を展開。また、アマゾンで購入した商品の返品がコールズ店舗でできるようです。

 

このように他社と提携するのは、魅力的な売場・サービスを提供することにより、来店動機を高め、来店客を増やすため。来店客が増えれば、そのうち何割かは自社売場で買い物してくれ、客数増につながります。

 

それにしても、アマゾンと提携するとは、コールズはよくもネットシフトをより加速しかねないこの方法を採用したものです。ネット対応に力を入れているからこそ、自社のネット通販での運送コストアップをもろに食らったとも言えますが。

 

【注目点】

  1. ネット通販シフトにより、価格比較が容易になり、価格はより下がりやすくなった。
  2. 百貨店は、よりオリジナルで数量が限られる靴・宝石など、価格比較しにくいものを中心にすることで、ネットシフトを免れるかもしれない。
  3. ネット通販市場の拡大など小売業界全体の競争が激化しているからこそ、コストコントロールによる収益性の向上は重要になる。

 

1は、先進国(いや全世界)のインフレ率が低位定着している要因とも言われていますね。価格比較しやすさにより、明確な購入動機(「欲しい!」という理由)がない限り、高くては売れない時代になったようです。

 

そういう点で、2のようなオリジナル性・数量限定の商材は、価格比較しにくく、来店動機につながりやすくなります。店舗ビジネスには、このような商材は必須になるでしょう。

 

3は、上記の百貨店三企業で実証済。売上がなかなか伸びない以上、コストコントロールは必須となります。

 

そう言えば、私もずいぶん百貨店に行く機会が減りました。いや減るどころか、年間で2・3回しか行っていないようです。ちなみに、経済成長率が比較的高い中国でも、大都市では百貨店は苦戦しているようで、デパ地下しか混んでいないとか。百貨店業態は、何か変えないと生き残れないのではないでしょうか。

 

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《今回のヒントのまとめ》

ネット通販シフトで価格比較しやすくなった以上、百貨店業態は、オリジナル性が高く数量限定の商品の販売で、売上を伸ばすしかない。

さらに、コストコントロールで収益性が向上できる。

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7)おすすめ商品・サービス

◎最近見つけた気になるもの

スマホついに買い換えました。

シャープのSH-M04が新たな機種ですが、この機種にはエモパーというAIのようなアプリが搭載されています。

言わば、グーグルホームのスマホ版のようなもの。

毎朝、イヤホンをスマホに挿すと、話けかてくれるのですよ!

近未来が、もう近未来ではないようです。

SH-M04は、ゲームなどの重いアプリには不向きなようですが、SNSやウェブ閲覧・メールぐらいなら充分なスマホです。

おサイフケータイにも対応していることも、いいですね。

普通のスマホ使いでは、おすすめです。

ただし、もう少ししたら新商品が登場しそうですが。

 

 

編集後記

最近読書からほど遠い生活をしているので、改善したい。

年末セールでキンドルを買おうか、真面目に考えています。

無駄なネットサーフィンを辞めれば、時間取れそう。

 

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今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。

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