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【459号】米飲料メーカーのコンビニ売上強化策から学べること。

※東日本大震災で被災された方に、心よりお見舞い申し上げます。
また、お亡くなりになられた方のご冥福をお祈り申し上げます。

◎本日のニュース

1)見出し
Drinks Makers Woo Convenience Store Shoppers

【出典】
goo.gl/384SM

7-Eleven Gas Station - Easthampton, Massachusetts

2)要約
コカ・コーラ社(略してコーク)・ペプシコ社(同ペプシコ)・
ドクターペッパーシュナップルグループ社(同ドクターペッパー)
などの飲料メーカー大手は、
コンビニエンスストアやガソリンスタンドでの
売上を引き上げようとしている。

その理由は、これらの店舗での売上はスーパーでの
売上よりも利益率が高いので、
原材料コスト上昇分を補うためである。

しかし、この販売チャネルでの飲料売上は、
少しずつ減少している。
それは、消費者の節約志向とガソリン価格高騰による。

これに対し飲料メーカーは、容量を減らした低単価商品の導入、
新製品の開発、店舗で販売される食事とのセット販売などを
行っている。

3)キーとなる英文
Beverage companies including Coca-Cola Co., PepsiCo Inc.
and Dr Pepper Snapple Group Inc. are trying to woo more
shoppers at convenience stores and gas stations, hoping
that these more-profitable sales can provide some relief
for higher commodity costs.

4)キーとなる英文の和訳
コカ・コーラ社、ペプシコ社、
ドクターペッパーシュナップルグループ社を含む飲料メーカーは、
コンビニエンスストアやガソリンスタンドでの売上を
増やそうと努力している。
それは、これらの利益率の高い売上は、
高騰している原材料コストを和らげることができるからである。

5)気になる単語・表現
woo     他動詞     ~に求婚する;~にせがむ、~を自ら招く

6)今日のヒント
飲料メーカーが行うコンビニやガソリンスタンドでの売上拡大策は


「低単価商品の導入」「新製品の開発」「セット販売」
の3つである。記事では、
1.低単価商品の導入:20オンス1.5ドルの商品と一緒に
16オンス99セントの商品を販売(ペプシコ)、
12缶パックの代わりに6缶パックを販売(ドクターペッパー)、
2リットルの代わりに1リットル商品の販売
(ペプシコ、ドクターペッパー)
2.新製品の開発:レモン・きゅうり味のゲータレードを導入
(ペプシコ)
3.セット販売:フリトレーと飲料とのセット販売
(ペプシコ)
の事例が紹介されている。
コークの施策が紹介されていないが、
「すでに16オンスの商品を販売しており、
このサイズはコンビニルートでの販売の20%を占める。」
と書かれてあるので、
コークはこの2社の先を行っているのだろう。 

原材料コスト上昇の一番大きな原因は、
原油価格の高騰。このため、ペットボトル樹脂・
輸送費が上昇している。
もともと原価の低い飲料を販売している
メーカーにとっては、飲料の原材料(水など)
の高騰よりも、これらの費用が上がることは
相当痛い。
だから、全体の利益率を高めて
コストアップ分を吸収するために、
利益率の高いルートの販売を強化しようとしている。

日本に目を転じてみると、
日本の飲料メーカーは、
アメリカと同じ原材料コスト上昇という
問題に直面する。
その上、節電効果を高めるために
自動販売機販売の縮小という問題も浮上している。
アメリカでのコンビニルートと同じように
自動販売機での売上は、利益率が高い。

昨日(5/27)のWBS(ワールドビジネスサテライト)を見ると、
自動販売機での売上から生じる利益は、
全体の利益の半分にも上るという。
だから、飲料メーカーは、
節電能力の高い自動販売機を導入して、
自動販売機バッシングを食い止め、
自動販売機での売上を維持しようと努めている。

しかし、昨日のWBSを見る限り、
自販機を改良しようという努力はあるものの、
より魅力的な商品を自販機で販売しょう
という動きはなかったように思える。
いくら自販機の節電能力を高めても、
自動販売機バッシングがあるなか自販機で
飲み物を買うことをためらう消費者も
増えることだろう。
他のルートでは買うことのできない商品が
自販機にあれば、このような逆風の吹く
外部環境のなかでも、
自販機に集客することができるのではないか。
この点で、アメリカ飲料メーカーが行っている
コンビニルート売上強化策は、大変参考になる。

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《今回のヒントのまとめ》

1)アメリカ飲料メーカーは、
原材料コスト上昇分を吸収するために、
利益率の高いコンビニ・ガソリンスタンドでの
売上強化に動いている。

2)一方で、消費者の節約志向やガソリン価格高騰により、
これらのルートでの販売は徐々に縮小している。

3)売上強化のために行っているのは、
「低単価商品の導入」「新製品の開発」
「セット販売」である。
容量を小さくすることで単価を下げ、
新しい風味の導入で新規顧客を開拓し、
食事とのセット販売で客単価を引き上げようとしている。

4)原材料コストの上昇という問題は、
日本も同じ。さらに、日本では、
利益率の高い自動販売機での売上が、
節電により逆風を受けている。

5)これに対して、日本の飲料メーカーは、
節電能力の高い自販機の開発に動いているが、
それだけでは自販機への集客は難しいだろう。
どうしても自販機で買いたいという商品を
開発することが求められる。
この点で、アメリカ飲料メーカーの施策は参考になる。

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編集後記
こんばんは、高尾です。
自販機、確かに多いように思います。
同じ場所にいくつも自販機があり、
さらに少し歩けば同じ商品がコンビニで売っている。
節電問題もありますが、
これを機会に自販機での売上・利益の最適化を
考えるのもいいかもしれません。
また、自販機では、
メーカーがより主導権を持って販売できることは、
大きな強みです。
この強みを活かして、
より消費者の要望の強い商品を
自販機で販売してはどうでしょうか。
自販機が置かれる地域や場所で販売商品が
大きく変われば、自販機で買う楽しみも
増えると思います。
これから、自販機にも注意をしたいと思います。
(気付きがあれば、ブログ等で公開します。)

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今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。
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