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【844号】MITの研究結果を見ると、安易に「いいね」できなくなる!?

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◎本日のニュース

1)見出し
Metadata Can Expose Person’s Identity Even Without Name

 

 

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2)要約

MIT の研究結果によると、匿名のクレジットカード履歴を見れば、買い物パターンがわかり、他の公開情報と照合すれば、個人名まで特定できるという。買い物パ ターン判別に必要なのは、購入日の印字と店舗の分別、それに4つのメタデータだけ。カード名義や番号、その他識別できる記号は必要ない。

 

他の公開情報とは、SNSに登録された経歴や投稿内容、チェックインなど。特に、Facebookの「いいね」からは、政治信条や宗教、ドラッグ使用の有無、離婚歴、性別までわかる。

 

このビッグデータ解析方法は、小売企業やメーカーにとっては歓迎すべきものかもしれない。しかし、データを匿名化しても個人の特定に至るということは、プライバシー保護の面で議論を呼ぶだろう。

 

◎キーセンンスとその翻訳

3)キーとなる英文

Your shopping habits can expose who you are even when you are just one of a million nameless customers in a database of anonymous credit-card records, according to a new study that shows how so-called metadata can be used to circumvent privacy protections in commercial and government databases.

 

4)キーとなる英文の和訳

あなたの買い物習慣を見れば、匿名のクレジットカード履歴データベースの100万人に及ぶ名もない顧客の中のたった一人だとしても、あなたが誰だかわかる。

これを発見した新たな研究は、所謂メタデータを使えば、民間・政府のデータベースにおけるプライバシー保護をどうすれば出し抜ぬけるかを教えてくれる。

 

5)気になる単語・表現

expose 他動詞 ~を暴露する;~をあばく;~をさらす;~をあらわにする
anonymous 形容詞 匿名の;名のわからない
metadate 名詞 メタデータ(いつどこで、だれが集めたかなどのデータに関する情報)
circumvent 他動詞 ~を回る;~を出し抜く;~を妨げる

◎記事から読み取った今日のヒント

6)ビジネスのヒント

今日の記事を読んで、正直驚きました。結論から言うと、個人データを匿名化したとしても、いくつかの公開メタデータと照合することで、個人を特定することはできるのです。このデータ解析手法を発見したのは、MIT。

 

MITの研究結果をまとめると、次のようになります。

 

【MITのビッグデータ分析から個人特定に至る研究結果】

  1. 110万人による3ヶ月間に及ぶ1万店で利用されたクレジットカード履歴を分析
  2. 収集元は、匿名の銀行と国
  3. 履歴には購入日と店舗を分別できる記号(のようなもの)が付与
  4. カード名義・カード番号・その他個人分別できるものとの紐付けなし
  5. 他の二次情報が4つ(例えば場所や時間など)あれば、特定の個人の購買パターンが識別できる(被験者のうち90%)
  6. 購買パターンとSNS上の公開データを照合することで、個人名が特定できる

 

4のように、クレジットカード履歴から個人を分別できる記号などが取り除かれているので、どれが同一人物の利用かは、全くわかりません。これで、どの履歴が同じ人のものかがわかるのだから、何か特殊なアルゴリズムがあるのでしょう。

 

興 味深いのは、6にあるように、SNS上の公開情報と購買パターンを照合することで、個人を特定できるということ。SNS上の公開情報とは、リンクトインや フェースブックで公開された経歴や、時間・場所を含むツイッターへの投稿、フォースクエアなどのチェックアウト記録などです。

 

特 に、フェースブックの「いいね」からは普段の生活からはなかなかわからないことがわかるようです。例えば、政治信条・信仰する宗教、ドラッグ服用歴、離婚 歴、性別など。最後の性別とは、単に男女だけではなくLGBT(同性愛者など)も含むのでしょう。これじゃ、気軽に「いいね」ができなくなるほどです。

 

ビッ グデータを収集する際、個人を特定できないように個人名を削除する方法がよく取られます。しかし、MITの研究結果によれば、個人を匿名化しても、公開さ れたメタデータと照合することで、個人名を特定出来てしまいます。逆に言えば、ビッグデータの利用・分析をするならば、個人の特定を避けることはできなく なります。

 

アメリカの場合、政府による監視プログラムというものがあり、携帯電話のメタデータと通話履歴を照合することで、個人の特定が可能となるので、今後議論を呼ぶようです。

 

ビッ グデータを活用すれば、企業は販促を効率的に行え、消費者はアプリなどを通じて便利な機能を無料で利用できます。さらに、企業の効率化は、価格の低減とい う形で、消費者に恩恵を与えることでしょう。しかし、ビッグデータにより個人の特定が可能になれば、このwin-winの関係にヒビが入るかもしれませ ん。

 

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《今回のヒントのまとめ》

  1. MITの研究結果によれば、個人名・カード番号などを匿名化したクレジットカード履歴と、4つのメタデータを照合させることで、個人の買い物パターンがわかるという。その買い物パターンとSNSの公開データを照合すれば、個人の特定が可能となる。
  2. 特に、フェースブックの「いいね」からは、日常生活の中でもわからない政治信条や宗教、ドラッグ服用歴、離婚歴、性別までわかるという。
  3. 個人名を匿名化することでビッグデータ利用を進める企業が多いが、匿名化しても個人の特定が可能となるならば、消費者の中でビッグデータ利用への反発が起こるかもしれない。

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7)おすすめ商品・サービス

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今更感はありますが、本当に便利です。

野菜を入れて、醤油・みりん・酒をまぶして、レンジでチンすれば、即席煮付けの出来上がり。

最近、煮付けの毎日です。

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◎ウォール・ストリート・ジャーナルで学ぶ英単語

WSJメルマガを始めてから、5年経ちました。

この5年間でわかったことがあります。

読む上で知っておくべき単語さえわかれば、

大まかな内容はわかるということ。

備忘録の意味でも、調べた単語をサイト上にアップしています。

今後、メルマガとしてスピンアウトする予定にしています。

english.ryotarotakao.com/

 

◎Winecarte 簡単ワインの選び方

ワインカルテを作る時にいつも感じるのは、

ワインの情報を探すのが大変ということ。

公式サイト・通販サイトをいくつかあたって、

作っています。

wine.ryotarotakao.com/

 

編集後記

フェースブックの「いいね」には、こんな能力があったのですね。

だから、フェースブックは38.5億ドルまでに売上を急増させているのかもしれません。

気軽に「いいね」できませんね。

 

高尾亮太朗のツイッター⇒ twitter.com/ryotarotakao

高尾亮太朗の公式サイト⇒ ryotarotakao.com

高尾亮太朗のTubmlr⇒ ryotarotakao.tumblr.com

高尾亮太朗のGoogle+⇒ gplus.to/ryotarotakao

高尾亮太朗のPinterest⇒ pinterest.com/ryotarotakao/

今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。

感謝・感謝・感謝です!

 

 

 

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私もごく少ない部数の時に、

いろんなメルマガ執筆者様に助けていただきましたので、

今回は私が恩返しします!

 

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