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【1098号】ナイキがアマゾンとの直取引を始める理由

Nike Store Canada

 

 

 

 

◎本日のニュース

1)見出し

Nike to Sell Some Items Directly to Amazon

 

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2)ビジネスのヒント

ナイキ社が、重い腰を上げてアマゾンとの直接取引を開始するようです。もちろん、この理由は、アマゾンが販売ルートとして無視できなくなったから。もう少し詳しくまとめると、次のようになります。

 

【ナイキがアマゾンとの直接取引を始める理由】

  1. 既存ルートである百貨店・専門店での販売減少に歯止めが掛らないため。
  2. アマゾンで偽物販売・サードパーティーによる販売が増加しており、ブランドイメージ悪化の恐れがあるから。
  3. アマゾンがアパレル・ブランド品販売に力を入れており、今後の成長が期待できるから。
  4. アディダスやアンダーアーマーなど競合他社が、アマゾンとの直取引で販売を伸ばしているから。

 

1が一番大きな要因だと思われます。ナイキがこれまでメインとしてきたのは、百貨店と専門店などの実店舗小売企業。実店舗小売企業が、ネット通販の攻勢・競争激化の要因で、大きく売上を減らしています。このルートだけで売上増はもとより維持も難しくなったので、伸びるアマゾンとの取り組みを強化しているのです。

 

一方3のように、アマゾンはアパレル品・有名ブランド品の販売を強化しています。例えば、プライム会員にはプライム・ワードローブというサービスを提供し、購入前の返品を可能にしています。このようにスポーツアパレルやブランド品の販売に力を入れるアマゾンは、ナイキにとってビジネスチャンスに他なりません。

 

実は実店舗小売の衰退に直面し、ナイキは、ネット通販による消費者直販にも力を入れてきました。しかし、これが思ったほどうまくいかない。だから、ネット通販最大手のアマゾンへの商品供給に踏み切ったのです。

 

2は、ネガティブな要因です。アマゾンでは、ナイキの偽物販売やサードパーティーによる適切とは言えない販売(例えば不当に高い価格やサービスが悪いなど)が行われています。これを放置すれば、ナイキのイメージが悪くなります。これらを撲滅するためにも、ナイキは自社商品を直接アマゾンに卸す必要があるのです。実際、偽物販売とサードパーティーによる販売を取り締まることを、アマゾンと合意しています。

 

4は競争上のこと。競合他社がアマゾンとの直取引を通じて売上を伸ばしており、このままでは業界首位の座も危うくなりかねません。だから、成長するアマゾンとの直接取引に踏み切り、競合と同じ土俵に乗ろうとしているのです。

 

取引先の実店舗も駄目、自社のネット通販も駄目とあって、ナイキの業績は芳しくありません。売上は減少しています。そのため、リストラ中なのです。1000人以上、全従業員の2%ほどの人員削減と、スニーカー・スポーツアパレル品の商品削減を計画しています。

 

この背景には、消費のネットシフト以外に、スポーツアパレルの競争激化があります。従来はスポーツブランドだけが競争相手でしたが、今では有名ファッションブランドやファストファッションまでもがスポーツアパレルに参入。実際、「アスレジャー」というカテゴリーが生まれるほど、プレイヤーが増えています。この割を一番食っているのが、スポーツ業界首位のナイキなのです。ナイキがアマゾンに”すがる”理由もわかります。

 

【注目点】

  1. アマゾンのファッション衣料・スポーツ衣料の販売強化により、アパレル品のネット購入が普及する可能性は高い。
  2. 実店舗小売のホールフーズの買収など、アマゾンはメーカーによって無視できない販売ルートにありつつある。

 

1について、返品無料のプライムワードローブにより、アパレル品のネット購入する人がかなり増えることが予想されます。この結果何が起こるか?アパレル品のネット購入の普及です。楽しさなどを提供出来ない限り、アパレル品の実店舗小売はさらに苦境に陥る恐れがあります。

 

2について、世間を驚かせたアマゾンのホールフーズ買収。これにより、食品メーカーにとって、アマゾンは無視できない販売ルートになったはず。同様のことが、他カテゴリーでも起こる可能性があります。アマゾンと競合する実店舗の販売とのカニバリを恐れてアマゾンをほとんど無視してきたメーカーが、ナイキ同様にアマゾンとの取引開始に向かうような気がしてなりません。この結果、アマゾンは、正規ルートでの有名ブランド品販売が可能になり、一方で実店舗小売企業はさらに苦戦するのではないでしょうか。

 

ナイキのアマゾンとの直接取引開始のニュースは、実店舗小売企業にとっては悪いニュースでしかないようです。

 

 

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《今回のヒントのまとめ》

ナイキがアマゾンとの直取引を開始することは、アパレル品・有名ブランド品においても、アマゾンは無視できない販売ルートになったことを意味する。

これは、実店舗小売企業にとっては、悪いニュースでしかないだろう。

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7)おすすめ商品・サービス

◎最近見つけた気になるもの

とある理由からWOWOWを契約したのですが、これが非常に便利。

普段テレビをほとんど見ない(見れない?)ので、どうかと思ったのですが、WOWOWならオンデマンドでパソコン・スマホからも視聴できます。

特にオリジナルドラマが面白い。

最近見たのは、三上博史主演の「社長室の冬」で、旧態依然の新聞社を買収する外資ネット企業のドラマです。

オンデマンドだけに一気に最終話まで見れるので、寝不足なったほど。

今見ているのは、「犯罪症候群」。

少年犯罪をテーマにした重いドラマですが、なかなか見応えあります。

www.wowow.co.jp/

 

「社長室の冬」は原作がありますので、書籍でも読めますよ。

 

 

 

編集後記

前回からの続き。

今スマホ購入候補に上がっているのが、AQUOS SH-M04-A SIMフリーとarrows M03 SIMフリー。

欠点は、前者は無線対応信号の少なさ、後者はカクカクする動き。

どっちもどっちですが、かなり迷っていますね。

そろそろ新製品が発表されそうにも思えますし。

でも、現状のスマホがそろそろイカれそうなので、早めの意思決定をしなくては、と思っています。

さて、どうしますか?

 

 

 

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今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。

感謝・感謝・感謝です!

 

 

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私もごく少ない部数の時に、

いろんなメルマガ執筆者様に助けていただきましたので、

今回は私が恩返しします!

 

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