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【448号】ベストバイの大型店戦略転換の背後には、スマートフォンの普及あり。

※東日本大震災で被災された方に、心よりお見舞い申し上げます。

◎本日のニュース

1)見出し 
Best Buy to Shrink 'Big Box' Store Strategy

【出典】
http://goo.gl/8jTdw


Best Buy UK to celebrate launches with Alesha Dixon


2)要約
家電量販店大手のベストバイ社は、低迷する株価を引き上げるため、
大型店戦略を転換し、スマートフォンに特化した小型店を
積極的に出店すると発表した。

ベストバイは、90年代・2000年代に家電商品と
音楽などのエンターテイメント商品の品揃えを
強化した大型店を拡大した。
しかし、品揃えではアマゾンドットコム社などのネット通販企業に負け、
さらに音楽や映画などのエンターテイメント商品は
ダウンロード販売が主流になり、大型店の魅力が大幅に薄れた。

また、これまで量販店で販売していたGPS機器やデジタルカメラなどは、
スマートフォンの機能に取って変わられ、さらに、
パソコンなどの一般的な家電商品のコモディティー化が進んだ。

ベストバイは、既存の大型店と今後出店する小型店、
それに技術サポートサービス・ネット通販の複数の販売チャネルを提供し、
独自性を出そうともしている。

3)キーとなる英文
Best Buy Co. plans to shrink its U.S. big-box square footage
 by 10% as it seeks to reassure skeptical investors that
 it is adapting to swift changes in store retailing and
 positioning itself to aggressively compete online against
 Amazon.com Inc.

4)キーとなる英文の和訳
ベストバイ社は、アメリカの大型店の四方の長さを
10%縮小する予定であると発表した。
それは、小売店舗の変革を早め、アマゾンドットコム社に対して
ネット上で積極的に対抗する企業であると、
懐疑的な投資家を安心させようとするためである。

5)気になる単語・表現
square	名詞	四方
footage	名詞	長さ;フィート数
reassure	他動詞	~に~と安心させる

6)今日のヒント
ベストバイが、大型店から小型店重視に方針を転換した背景には、
ネット通販とスマートフォンの普及がある。

アマゾンのようなネット通販では、
サイトに商品を掲載するだけで商品点数を増やすことができる。
点数を増やすコストは、掲載する手間だけで、
店舗で販売アイテムを増やすことと比較すると、
コストは微々たるものだろう。在庫の問題がないわけではないが、
メーカー直送や取り寄せにすることで、そのハードルは低くなる。

また、アップルのアイチューンズのように、
音楽や映画がデータという形で販売されることが主流になると、
パッケージ販売は大きな打撃となる。
データの場合は、ダウンロードという形を取り、
送料が掛からないのに対し、パッケージ販売は送料がかかるからである。
これが価格差につながり、利便性と経済性により、
データのダウンロード販売がパッケージ販売を凌駕することになる。

この結果、品揃えの大きさを武器とするベストバイの大型店の魅力は薄れる。
しかし、これだけにとどまらず、スマートフォンの影響も受けるようになる。

記事には、シスコスシステムズ社の携帯型ビデオカメラ撤退についても
触れられていた。フリップ(Flip)という携帯型ビデオカメラを
シスコシステムズは販売していたが、販売不振により撤退するという。
この背後に、スマートフォンの普及がある。
スマートフォンには、様々な機能がある。
その一つに動画撮影機能がある。この機能により、
フリップのような携帯型ビデオカメラが、
スマートフォンに取って変わられ、
携帯型ビデオカメラが売れなくなったのである。

同じことが家電商品全般に起こり、
ベストバイなどの家電量販店の売上が低迷することになった。
これはベストバイだけでなく、
ウォールマートの家電売場でも起こっており、
ウォールマートも家電売り場の面積を縮小する方針でいるという。

スマートフォン人気が高まると、
家電量販店にとっては一見追い風のように思える。
しかし、家電を一つの機能と捉えると、
その機能をスマートフォンが提供することにより、
スマートフォンが家電の売上を奪うことになる。

機能とは、ユーザーが享受するベネフィット。
新しい商品(モノ・サービス)の出現は、
既存のベネフィットを代替する可能性がある。
パッと見ると、自社が提供する商品や自社が属する業界に
関係がないかもしれない新商品も、
ベストバイの事例ようにマイナスインパクトになる可能性がある。
その商品がどんなベネフィットを提供するのか。
そして、そのベネフィットによって、
自社はどんな影響を受けるのか。これらを分析することは大変重要である。

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《今回のヒントのまとめ》                                       

1)ベストバイは、大型店戦略を転換し、
スマートフォンに特化した小型店を今後急速に増やす方針でいる。

2)この戦略転換の背後には、スマートフォンの普及がある。
既存の家電が提供していた機能(ベネフィット)を、
スマートフォンが提供することにより、
既存の家電が売れなくなり、大型店の魅力が薄れたからである。

3)スマートフォンのような新商品(サービス含む)は、
自社の商品や自社が属する業界とは、
一見関係ないように思えるかもしれない。
しかし、新商品が提供するベネフィットを考えると、
どのようなインパクトを与えるのかが、わかるようになる。
この分析は、大変重要である。

***************************

6)おすすめ商品・サービス 

◎Winecarte 簡単ワインの選び方
一番新しい記事は、

今お店が一番売りたい価格帯は、15ドルから20ドル。
http://wine.ryotarotakao.com/archives/639

です。
最近、ワインを勉強しています。
それをアウトプットする意味でも、ワインのサイトを始めました。
焦らず少しずつ作成する予定です。
http://wine.ryotarotakao.com/

編集後記
こんばんは、高尾です。
アメリカに住んでいる頃、
一度だけベストバイに行ったことがあります。
ただ、あまり魅力を感じることがなかった記憶があります。
価格で言えばウォールマートが低いし、
パソコンの品揃えで言えば専門店の方が上のように思えました。
スマートフォンに特化した小型店で思い浮かぶのは、
家電量販店の携帯電話売場。
サービスを強化しないと、
ネット通販との価格競争に陥るようにも思えます。

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