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【484号】中小企業にとって、グルーポンは麻薬でもあり肥やしでもある。

グルーポン(from flickr

 

◎本日のニュース

1)見出し
Making the Most of Groupon

【出典】
goo.gl/CtZOY

2)要約
グルーポンを心得た活用をする中小企業が増えている。
ちなみに、これまで指摘されていたグルーポンの問題は、
来店客のほとんどがバーゲンハンター(安物狙いの人)
であることや、グルーポンへ支払う手数料が高いことであった。

この問題を解決する方法として、主に3つある。
一つ目は、グルーポンに支払う手数料をグルーポンと
交渉することである。
手数料を下げることでグルーポンを利用するコストを下げることが

できる。

次に、グルーポンを使って来店する莫大なユーザーを対応するために、
オペレーションを改善することである。
これにより、既存顧客に迷惑をかけずに済む。

最後は一番重要な方法であるが、グルーポンの来店客を、
リピーターに育てることである。
そのために、グルーポンの来店客に自社カード会員への入会を
勧めるとともに、カード会員へ自社特別割引を提示することで
再来店を促す必要がある。
この方法は、お店へのロイヤリティを築くのに大いに役立つともに、
自社特別割引を行うことでグルーポンへの手数料支払を避けることができる。

◎キーセンテンスとその翻訳
3)キーとなる英文
But as with any coupon offer, she says, businesses must make sure
they make up for the initial discount with long-term repeat business.

4)キーとなる英文の和訳
彼女曰く、どんなクーポン割引でも同じことだが、
最初の割引分を長期のリピートにつながる商売で必ず取り戻せるように、
企業は注意しなければならない。

5)気になる単語・表現
as with 前置詞句    ~のように、~と同様に
make sure that  他動詞句    ~を確かめる;必ず~するように手配する、注意する
make up for     他動詞句    ~を補う

◎記事から読み取った今日のヒント
6)ビジネスのヒント
記事で紹介されてあるグルーポン活用事例は次の3つ。
1.アイスクリーム販売店(アリゾナ州・スコッツデール)
→グルーポン顧客に特別割引があるメール会員に勧誘。
特別割引は独自の割引のため、グルーポンへの手数料は発生しない。
→グルーポンと手数料交渉し、50%から40%に減額。
2.赤ちゃん用ギフトネットショップ(セントルイス)
→グルーポンで14回クーポンを発行後、グルーポン利用を止める。
グルーポン顧客を会員に勧誘し、会員をその購買属性により複数に分類。
分類ごとに頻繁に購入していた特定商品の割引を実施。
その結果、再購入・購入品目増につながる。
→グルーポンでの大量注文に対処するために、業務改善。
→利益率を高めるため、クーポン内容を微調整
(当初のクーポンは、40ドルを18ドルに割引。
微調整後は、35ドルを17ドルに割引く内容へ。)
3.アパレルショップ(アトランタ)
→グルーポン顧客の大量来店に対処するため、
クーポン有効期間を短縮し、スタッフを増員。
クーポン発売直後は大きなラッシュがあり、
その後小康状態になり、有効期限に近付くにつれまたラッシュがあるから。

これらのショップが行ったことを要約すると以下のようになる。
1.グルーポンとの手数料減額交渉・クーポン内容の改善による、
グルーポン利用コストの削減。
2.殺到するグルーポン顧客へ対処するオペレーションの改善により、
既存顧客への悪影響を回避。
3.グルーポン顧客に自社会員への入会を勧誘することにより、
常連顧客(リピーター)に育成。

この3つの中で一番重要なものは、
最後の常連顧客に育成することである。
それは、新規顧客よりも常連顧客の利益率の方が高く
(顧客獲得費用が大きいため)、
事業を長期的に発展させるためには、
常連顧客を増やすことが不可欠だからである。

この観点から見ると、
グルーポン利用は、新規顧客獲得方法に過ぎず、
常連顧客拡大への入口に過ぎない。
ことになる。ならば、その入口を作るのにかかるコストは
できるだけ低い方がいい。
ただ、コストを下げて入口に人が集まらなかったら、
入口にはならない。だから、コストは下げる一方で、
ターゲットとする見込客に魅力的な入口を作らなければならない。
入口が魅力的になるかどうかは、
クーポン内容やクーポンを掲載するメディアで決まる。
だから、見込客が多くいそうなメディアに掲載し、
見込客にとって魅力的な内容のクーポンを提示しなければならない

その後、入口にやって来てくれた見込客
(お金を使えば購入客になる)を常連顧客にするのだが、
その時に重要なのが購入客とのコミュニケーション。
記事の事例では、メール会員になるだろう。
メールを通じて、新商品情報や特別プロモーション(割引)を伝え、
再来店を促す。後はこの繰り返し。
特別プロモーションは、再来店するかどうか迷っている
購入客の背中を押す役割を果たす。
よって、闇雲に割引を提示するのではなく、
購入客に合った内容のプロモーションを提示する方が、
再来店する確率は高まる。事例にあるように、
購入履歴から購入確率の高い商品を特定し、
その商品を割引するなどは効果の高い方法である。

このように見ると、グルーポンを顧客戦略の入口として捉えないと、
お金をドブに捨てることになる。
売上が欲しいがためだけにグルーポンを使うと、
それは麻薬になり企業を蝕んでいくだろう。
逆に、顧客戦略の下でグルーポンを活用できれば、
企業の成長に寄与する。そのためには、購入客をリスト化し、
継続的にコミュニケーションが取れる仕組みが必要である。

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《今回のヒントのまとめ》

1)グルーポンの使い方を心得る中小企業が増えている。
グルーポンの効果を高める方法として3つが上げられる。

2)一つ目は、グルーポン利用コストを下げることである。
このためには、手数料減額交渉が必要であり、
またクーポン内容を調整する必要がある。

3)次に、グルーポンによる既存顧客への悪影響を回避することである。
そのためには、大量のグルーポン顧客に対応するため業務改善が必要である。

4)最後は一番重要であるが、
グルーポン顧客を常連顧客に育成することである。
そのためには、自社会員への入会を促し、
コミュニケーションを取るとともに、
再来店につながる特別割引を提示することが必要である。

5)グルーポンは常連顧客拡大の入口に過ぎないため、
顧客戦略のもとで活用しないと、利益が奪われることになり、
依存しすぎると企業を蝕んでいく。

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今週は更新できませんでした。
最近、ワインを勉強しています。
それをアウトプットする意味でも、
ワインのサイトを始めました。
焦らず少しずつ作成する予定です。
wine.ryotarotakao.com/

編集後記
こんばんは、高尾です。
実は、グルーポン系サービスを使って、
飲食店に行ったことはありません。
これまで買ったことがあるのは、プリペードカードのみ。
グルーポンで集客しているお店に、
なんだか抵抗があるんですよね。
半額でもそんなに魅力がないというか。
そうでもないんでしょうか。
グルーポンを使ってレストランに行ったことがある方、
その感想を教えてください。
よろしくお願いします。

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今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。
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