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【431号】トロピカーナピュアプレミアム、パッケージを変更する理由とは?

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◎本日のニュース

1)見出し 
Tropicana Swaps Carton for Carafe

出典
goo.gl/Sly6l

2)要約
今週の水曜日、ペプシコ社は、
オレンジジュースのトップブランドである
トロピカーナピュアプレミアム(Tropinaca Pure Premium)のパッケージを、
透明のプラスチック製カラフェに変更すると、発表した。

この背景には、コカ・コーラ社が展開する
同じ透明プラスチックカラフェ型のシンプリー(Simply)

ブランドが、
トロピカーナのマーケットシェアを奪っていることがある。

また、ペプシコ社のより大きな市場調査により、
パッケージの中身を見たい消費者が多いことが
判明したことも大きな理由である。

飲料のマーケティング会社による調査によると、
品質と価格を重視する消費者が大部分である一方で、
パッケージの好き嫌いがマーケットシェアに影響を
与えていることがわかった。

実際、昨年夏にカートンから透明カラフェに変更した
トロップ50(Trop50)は、パッケージ変更以来、
売上が50%も上昇している。

ただし、トロピカーナピュアプレミアムは、
2009年にもパッケージを変更したが、
あまりに不評のためにすぐにパッケージを元に戻したという失敗がある。

3)キーとなる英文
PepsiCo Inc. is once again taking an axe to its
Tropicana packaging as it tries to beat back
market-share gains by rival Coca-Cola Co.
in their increasingly heated “orange juice wars.”

4)キーとなる英文の和訳
ペプシコ社は、「オレンジジュース戦争」がますますヒートアップする中、
ライバルのコカ・コーラ社が奪ったマーケットシェアを奪回するために、
もう一度トロピカーナのパッケージに大鉈をふるおうとしている。

5)気になる単語・表現
axe     名詞      斧;首切り
※asは、時(「~をする時に、~をしながら」)を示す。

6)今日のヒント
トロピカーナは日本でも有名なジュースブランドであり、
アメリカではオレンジジュースのトップブランドになっている。
しかし、そのトップの座が、宿敵コカ・コーラ社の製品により奪われたことが、
今回のパッケージ変更の大きな理由である。

記事に掲載されているグラフによると、
2010年のオレンジジュースのマーケットシェア(スーパーマーケットでの売上による)は、
トロピカーナピュアプレミアム 28%
トロップ50 3%
シンプリーオレンジ 14%
ミニッツメイド 12%
シトラスワールド 12%
PB・その他 31%
になっている。ブランドだけで見ると、
トロピカーナピュアプレミアムが一番であるが、
会社別に見るとコカ・コーラ社がトップシェアを
握っている。

今回の記事で注目したいのは、
◎消費者は、パッケージで好き嫌いで買うものを決めている
ということ。

市場調査会社の調査によると、
大部分(数字は示されておらず)の消費者は、
◎味が自分の好みに合うかどうか。
◎価格
により、ジュースを選んでいる。一方で、
◎回答者の49%がシンプリーのパッケージが良いと答え、
逆に41%がトロピカーナのを良いと答えている。
という結果が出ている。この調査でのトロピカーナが、
トロピカーナピュアプレミアムだけを示しているのかどうかは不明であるが、
そのマーケットシェアから考えると、
消費者の中では「トロピカーナ=トロピカーナピュアプレミアム」であるので、
カラフェのパッケージの方が、消費者受けがいいということがわかる。

このパッケージの差が、シンプリーのシェア拡大に大きく影響していると考え、
ペプシコ社はトロピカーナピュアプレミアムのパッケージ変更に踏み切ったのだろう。

まだ買ったことのない人にとっては、パッケージは商品そのものである。
パッケージの良し悪しで、その中身や効用を予測し、
自分の好みと合えば、購入する。また、パッケージを見て、
消費者は商品を識別する。だから、パッケージが変われば、
商品が認識されない恐れがある。
だから、パッケージ変更は大変難しい。
実際、ペプシコ社もトロピカーナピュアプレミアムのパッケージ変更で、
前回は失敗している。

商品を消費者に認識してもらうために、
企業は多大な努力をしている。
その最たる例は、宣伝・広告だろう。
ただ、宣伝・広告ができるかどうかは、
企業の資本力による。しかし、商品パッケージは、
どんな商品にも平等に与えられたコミュニケーションツールである。
パッケージを見るまでにその商品を知らなくても、
パッケージを見て商品を認識し、購入するかもしれない。
逆に、テレビCMで知った商品のパッケージを見て、
魅力を感じず買わないかもしれない。
パッケージは、最終の購買決定に大きな影響を与える。

このように考えると、ペプシコ社が、
トロピカーナピュアプレミアムのパッケージを、
透明のカラフェ型に変更した理由もわかる。
売れているシンプリーの真似をしたともとれるが、
消費者の好みに合わせたとも言える。
同じようなパッケージが増えることによって、
逆にブランド認識されないリスクもあるだろう。
今後の売上動向には、注目したい。

***************************
《今回のヒントのまとめ》                                       

1)ペプシコ社は、オレンジジュース市場のトップブランドである
トロピカーナピュアプレミアムのパッケージを、
透明のプラスチック製カラフェ型に変更すると発表した。

2)この背景には、同じ透明カラフェ型である
コカ・コーラ社のシンプリーのマーケットシェアが
伸びていることがあり、実際に、
トロピカーナピュアプレミアムは、
シンプリーにマーケットシェアを奪われている。

3)消費者への調査によると、ジュースの商品を決める基準は、
味と価格であるが、パッケージの好き嫌いも
その商品選択に影響を与えているという。

4)企業は、宣伝・広告などにより商品の認知度を
高めようとするが、商品パッケージは、
どの商品にも与えられている消費者との
コミュニケーションツールと捉えることができる。
商品を知らなくても、パッケージを見て買う人もいれば、
知っていてもパッケージを見て興味が失せる人もいる。

5)このように、商品パッケージは、
商品の購買決定に大きな影響を与える
大変重要なものである。

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編集後記
こんばんは、高尾です。
商品パッケージについては、商品を手にとってもらうために
売り場で目立たなくてはならない一方で、
その革新さが不安になり購買に繋がらない可能性があります。
以前、私もこれについては大変悩みました。
単に目立つだけでなく、そのカテゴリーの持つ性質
(伝統的なのか、テクノロジー進化型なのかなど)
を重視しながら、パッケージを際立たせる。
難しいですが、大変おもしろい分野でもあります。

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今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。
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