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【430号】レストランメニューの原材料、どこまで開示するべきか?

Taco Bell will never taste the same..


◎本日のニュース

1)見出し 
With Fast Food, It’s Tough to Sort the Beef From the Chaff

出典
goo.gl/R4eL3

2)要約
タコベルの訴訟をきっかけに、
レストランメニューの原材料をどの程度まで開示するべきかが、
問題になっている。

きっかけになったタコベルの訴訟とは、
カリフォルニアの女性が起こしたもので、
タコベルの牛肉入りタコスの主原料が、
牛肉ではないと主張している。これに対して、
タコベル親会社のヤムブランズ社は、主要紙の広告で、
牛肉88%・水分3%・調味料4%・その他(

オート麦や砂糖など)5%と開示し、
反論している。

このような原材料に関する問題が起こるのは、
レストランで提供される料理の原材料について、
規制がないからである。
自社サイトで使用する食材を公表している企業もあるが、
ほとんどの企業で詳細は公開されていない。
また、外部の検査機関を使うかどうかも企業に委ねられている。

一方、出来上がった料理を科学的に検査する方法もあるが、
調理方法によって異なった料理になるので、
原材料やその割合を割り出すことも大変難しい。

また、企業も、詳細な原材料やその割合を開示すると、
競合他社に真似される恐れがあるので、
企業秘密として詳しい情報の公開に二の足を踏んでいる。

3)キーとなる英文
Despite extensive regulations governing certain areas
of food processing, there are scant data available to
the public about what really goes into some of their
favorite restaurant meals.

4)キーとなる英文の和訳
食品製造の一定の領域を規制する法律は多いにもかかわらず、
人気のあるレストランメニューに使われている原材料に関する情報は、
十分公開されていない。

5)気になる単語・表現
extensive       形容詞     広い、広大な;大規模な;粗放の
scant   形容詞     十分でない

6)今日のヒント
ファミリーレストランなどに行くと、
カロリー表示やアレルギー表示などが
メニューに明記されていることをよく目にする。
20年前には、このような情報はほとんど書かれていなかった。
それほど、消費者が、カロリーやアレルギーに興味を
持っているということだろう。

今回の記事では、レストランメニューの原材料開示について述べられている。
スーパーやデパ地下で販売されている惣菜は、
トレーの裏を見ると、原材料を表示をしたシールを見つけることができる。
一般の加工食品では当たり前のことが、中食(惣菜)にも及んでいるので、
これが外食(レストラン)に拡大されてもおかしくはない。

問題は、どこまで表示するべきかということだろう。
割合まで表示することにレストラン業界が躊躇することは、
よく理解できる。これは、内食(加工食品や生鮮品など自宅で食する商品)
や中食にもあてはまる。
企業秘密であり、これを開示しては、競合他社に真似をされてしまう。
消費者も、割合までは求めないだろう。

消費者が、原材料に関して気になるのは、主に産地やアレルギーなど。
この情報によって、自分にとっての商品の価値が変わるからである。
できるだけ国産の食材を食べたい人は、
外国産の原材料を使った料理を避けるだろうし、
アレルギー疾患のある人は該当するアレルギー物質を含む商品を、
食べることはできない。これぐらいの情報ならば、
開示しても競争上問題ないと思われる。

政府による規制があるかどうは別にして、
このような情報を開示する企業としない企業との差が、
今後出てくるだろう。外部機関の検査などが必要になれば、
コストがかかる。しかし、この情報開示は消費者ニーズである。
この消費者ニーズに真摯に耳を傾けるかどうかで、
そのレストランが本当に顧客のことを考えているかどうかを
見極めることができるだろう。
(もちろん、ターゲットとする消費者が、
このような情報を必要としないと想定するならば、
メニューに書かなくてもいいだろう。)

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《今回のヒントのまとめ》                                       

1)アメリカでは、タコベルの牛肉入りタコス訴訟により、
レストランメニューの原材料開示が、問題になっている。

2)レストランで提供される料理に関する原材料公開について、
特に規制はなく、現在は各企業に委ねられている。
サイトで原材料を公開する企業もあるが、
詳しい原材料や割合まで公表している企業は少ない。

3)この理由は、詳しい情報を公開すると、
競合他社に真似されてしまう恐れがあるからである。
また、調理後の料理を科学的に分析することも、難しい。

4)日本でも、消費者の原材料に関する関心は高まっている。
ただし、それは原産国やアレルギーに関する情報である。
これらの情報を公開しても、競争上特に問題はないだろう。

5)消費者が求めるこれらの原材料に関する情報を、
企業が公開するかどうか。コストがかかるが、
この消費者の声に耳を傾けるかどうかで、
そのレストランが顧客のことを本当に考えているかどうか、わかるだろう。

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6)おすすめ商品・サービス 

Winecarte 簡単ワインの選び方
一番新しい記事は、
トスカーナ州を追加しました。
wine.ryotarotakao.com/country/italy/toscana
です。
最近、ワインを勉強しています。
それをアウトプットする意味でも、ワインのサイトを始めました。
焦らず少しずつ作成する予定です。
wine.ryotarotakao.com/

編集後記
こんばんは、高尾です。
原材料を分析する費用に関して、
まだまだ高いなぁと感じることがあります。
分析する機械への投資を考えると、高くなるのもわかりますが、
この価格の高さが分析を躊躇させる一因でもあります。
簡単な分析ならば、もっと安価にできるサービスがあってもいいのに。
レストランでの原材料情報の公開が増えると、
おもしろい商売に発展するのではないでしょうか。

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