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【521号】キャッシュモブ、地元商店応援消費が持つ意味とは?

キャッシュ モブBy 350.org

 

◎本日のニュース

1)見出し
‘Cash Mobs’ Help Ignite Buy-Local Effort

【出典】
goo.gl/YC4Mi

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2)要約
全米20都市以上で、キャッシュモブという運動が広がっている。
この運動は、ツイッターやフェースブックなどで参加者を募り、
地元小売店で決まった金額の買い物をしようというもの。
個人が主催し、個人には経済的な便益はなく、
原則企業スポンサーも付かない。

この運動が始まったきっかけは、
グルーポンなどのクーポンサイトにより割引が提供されれば、
これまで行かなかった中小企業店舗に群がる消費者行動にある。
割引がなくても、

良質で堅実な地元商店をサポートできるではないか、
という思いでキャッシュモブは始まった。一方、地元商店は、その約1/4が売上不振を第一の経営課題と捉えており、
キャッシュモブは大きな助け舟になる。あるキャッシュモブ対象店では、
その売上金額が通常に2倍に増加するなど、大きな効果も出ている。

◎キーセンテンスとその翻訳
3)キーとなる英文
Ms. Murrain and her compatriots are among hundreds of devotees
of the “cash mob,” a new social-networking-and-shopping movement
aimed at increasing sales at selected small businesses.

4)キーとなる英文の和訳
ムレイン氏とその同胞たちは、数百人が参加する
「キャッシュモブ」の愛好者である。
キャッシュモブとは、その目的が選ばれた
中小企業店舗の売上を増やすことにある、
新しいソーシャル・ネットワークキング・
ソーシャルショッピング運動である。

5)気になる単語・表現
compariot       名詞      同胞;同僚
devotee 名詞      愛好家

◎記事から読み取った今日のヒント
6)ビジネスのヒント
簡単に言えば、キャッシュモブ(Cash Mob)とは、
SNSで知り合った人と地元商店で行う共同購入活動
だろう。フェースブックやツイッターで仲間を募り、
主催者が選んだお店に行き、決まった金額を使う。

主催者には金銭的な恩恵は一切ない。それでも、
キャッシュモブを行うのは、
◯良質で堅実な地元のお店を応援したい
◯みんなで楽しんで買い物をしたい
という理由からだろう。

アメリカの中小企業ロビー団体の調査によると、
企業オーナーの25%が、経営課題として売上不振を挙げている。
モールなどのショッピングセンターやチェーン企業との競合により
中小の店舗は売上低迷に悩んでいる。
一方、地元には顧客が喜ぶ物をマジメに販売する店舗もある。
そのような店舗の売上を増やすことによって、応援したい。
この気持ちが、キャッシュモブへと駆り立てることになる。

さらに、一人で買い物をするよりも、大勢で買い物をする方が、
その商店の売上はさらに増えることになる。
なら、一緒に買い物をするイベントにすればいい。
このように、キャッシュモブに行き着く。

ついついショッピングセンターやチェーンストアで
買い物をしてしまうのは、値段が安く、
ワンストップでいろんなものを購入できるから。
一方、地元商店で買い物をしないのは、特に嫌いなわけではない。
恐らく、行くきっかけがないからだろう。
もしかしたら、地元商店の存在自体を知らないだけかもしれない。

キャッシュモブは、地元商店の存在を教えてくれ、
店舗に行くきっかけを与えてくれる。さらに、そのお店は、
主催者が薦める店舗なので、品質(販売商品やサービスなど)
がある程度担保される。このように、参加者にも大きなメリットがある。

キャッシュモブの効果を、消費者に地元店舗を知る・地元店舗に行く
きっかけを提供する点と考えれば、そのきっかけ作りは、
消費者主導の運動に頼らなくても、各店舗・各地域でも実施できる。
イベントを行なってもいいし、新しく入荷した商品の情報を発信する
のもいいだろう。

お店の存在自体を知らない。お店に一人で行くのは気が引ける。
このような理由で、地元店舗を利用しない消費者は多い
のではないだろうか。ならば、単に地元店舗に足を運ぶきっかけを
提供することによって、売上を増やすことは可能だろう。
キャッシュモブが一過性の売上増加策にとどまらず、
長期的な売上増加につながれば、お店に行くきっかけが
売上にとっていかに重要かが証明される。

***************************
《今回のヒントのまとめ》
1)キャッシュモブは、ソーシャルメディアを通じて参加者を募り、
主催者が薦める地元商店で一定金額をみんなで使うというイベント

2)キャッシュモブ参加の利点は、主催者が薦める
良質な地元商店がわかる点と、みんなで買い物を楽しめる点で、
地元商店に行くきっかけを参加者に提供してくれる。

3)お店に足を運ぶきっかけ作りという点から考えれば、
消費者主導の運動に頼らなくとも、各店舗・各地域で行うことが可能。
イベントを実施してもいいし、新商品の情報を発信してもいい。

4)お店の存在を知らない、お店に行くきっかけがない、
という理由で、地元商店で買い物をしない消費者は多いのではないか。
ならば、お店に行くきっかけを提供すればいい。キャッシュモブは、
きっかけ作りの重要さを教えてくれる。

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編集後記
日本のキャッシュモブと言えば、飲食店はしごイベントでしょうか。
goo.gl/QB7p7
普段なかなか入りづらいお店に行くきっかけを与えてくれます。
アメリカでは、キャッシュモブにとどまらず、
アメックスによる25ドルクレジット枠の無償提供など、
企業が主催する地元商店振興策もあるようです。
goo.gl/zwtVO
日本でこれを行うとすれば、信用金庫や地方銀行でしょうか。
それにしても、地元商店の情報は意外に少ないと、
つくづく思います。
それでは、みなさん良いお年を。

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今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。
感謝・感謝・感謝です!

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