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【749号】国際線でプレミアムエコノミー席が増えた理由とは?

ニュージーランド航空のプレミアムエコノミー

by courtesy of Phillip Capper

 

◎本日のニュース

1)見出し 
Why This Plane Seat Is the Most Profitable

 

 

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2)要約

航空会社にとって一番おいしい座席は、ファーストクラスでもビジネスクラスでもない。プレミアムエコノミーである。プレミアムエコノミーとは、従来のエコノミークラスよりもシートスペースを広く取り、より上質の機内食などアメニティ・サービスを充実させた座席である。

 

利用者にとっては少々料金が高いが、ファーストクラスやビジネスクラスよりもずっと安く付く。一方、航空会社にとっては、エコノミークラスよりも料金を高く設定できるものの、追加コストはさほど掛からず、利益率が高いというメリットがある。そのため、プレミアムエコノミーは、航空会社に熱い注目を浴びている。

 

◎キーセンンスとその翻訳

3)キーとなる英文

A new hybrid class, called premium economy, is appearing on more planes due into its attractive economics.

 

4)キーとなる英文の和訳

新しい交配種型クラスは、プレミアムエコノミーと呼ばれ、搭載する機体が増加している。

このクラスは、コスパ上魅力的な選択肢になろうとしている。

 

5)気になる単語・表現

hybrid

形容詞

交配種、混成物

due

副詞

予定で、予定されて;当然支払われるべき

economics

名詞

経済学;経済問題

 

◎記事から読み取った今日のヒント

6)ビジネスのヒント

ワンランク上のエコノミークラスであるプレミアムエコノミーが、国際線で増えているそうです。特にこの記事で取り上げられているのは、ドイツのルフトハンザ社。ルフトハンザは、今年10月までに全国際便でプレミアムエコノミーを提供するそうです。

 

プレミアムエコノミーが増えている証拠として、次のデータが紹介されています。

 

【増加するプレミアムエコノミー】

[1]      ボーイング→一番人気の777国際機の30%以上でプレミアムエコノミーを搭載。その割合は増加傾向。

[2]      ルフトハンザなど、既存機体にプレミアムエコノミーを導入する動きもある。

 

プレミアムエコノミーが増加する要因として、次のようなものがあります。

 

【プレミアムエコノミーが増加する要因】

[1]      航空会社の収益拡大策

[2]      LCCの台頭

 

1について、特に国際便主体の航空会社(国際キャリア)の業績は、それほど良くありません。そこで、収益拡大策が必要になり、客単価引き上げによる売上拡大と利益率向上による利益拡大が見込めるプレミアムエコノミーが注目されるようになりました。

 

プレミアムエコノミーはエコノミークラスよりも料金が高いので、客単価引き上げにつながるものの、ビジネスクラスとのカニバリを引き起こす可能性も否めません。カニバリが起これば、これまでビジネスクラスを利用していた顧客がプレミアムエコノミーにシフトすることになり、客単価が引き下がります。このカニバリリスクが小さくなったからこそ、プレミアムエコノミーが増加したのですが、その背景には、ビジネスクラスの上質化があります。

 

これまで国際キャリアは、ビジネスクラスの上質化を図ってきました。例えば、フラットベッドになる座席の導入など。その結果、エコノミークラスとビジネスクラスとの差が拡大。より居心地がよくなることは、利用者にとって有り難いのですが、メインターゲットとする出張客にとってはそうとも限りません。というのも、あまりに豪華になったビジネスクラスが、会社の経費で落としにくくなったからです。そこで、経費で落とすために、ビジネスクラスからエコノミークラスにシフトする恐れが生じます。

 

一方、ビジネスクラスの上質化で割りを食ったのが、エコノミークラス。ビジネスクラスの座席スペースを広く取るために、エコノミークラスのスペースが削られました。出張客にとっては、経費精算の関係でエコノミークラスを利用しなければならないものの、その居心地は決して良くないものだったのです。

 

このような環境ならば、プレミアムエコノミーを導入しても、上質化したビジネスクラスとカニバリを起こす可能性は低くなります。前者は、居心地のいいエコノミークラスの上質版であり、後者はフラットベッドの付いたファストクラスに近い座席だからです。また、出張客にとっても、「エコノミー」と名が付くので、経費で落としやすくなるだけでなく、エコノミーよりも居心地の良い空間を利用できます。プレミアムエコノミーが最近増加した背景には、ビジネスクラスの上質化があったのです。

 

【プレミアムエコノミーが最近増えた要因】

[1]      ビジネスクラスが上質化し、プレミアムエコノミーとカニバリを起こす恐れが少なくなったから

[2]      ビジネスクラスが上質化することで、ビジネスクラスを経費で落とせない出張客が増えたから

 

利益率に関しては、プレミアムエコノミーはエコノミークラスよりもスペースは広いものの、その他追加コストはごくわずか。例えば、ルフトハンザでは、手荷物の追加預かりや陶器での機内食提供や特別なアメニティグッズを利用できますが、ビジネスクラスほどの追加コストは掛かりません。一方で、エコノミークラスよりも高い料金を設定できます。

 

【料金・スペースにおけるプレミアムエコノミーとビジネスクラスの比較】

[ルフトハンザ]

プレミアムエコノミー→スペースはエコノミーの1.5倍以上。料金は平均600ユーロ高い。

ビジネスクラス→スペースは約3倍。料金は2000ユーロ高い。

[トリップアドバイザー調べ]

プレミアムエコノミー→エコノミー最低価格の2~4倍

ビジネスクラス→同最低価格の約10倍

 

上記比較からわかることは、スペースのコストだけを考えても、プレミアムエコノミーの方が利益率は高くなります。例えば、ルフトハンザでは、ビジネスクラスはプレミアムエコノミーの約2倍のスペースですが、料金差は約1200ユーロに過ぎません。国際線のプレミアムエコノミーの料金が1200ユーロ以上掛かることを考えれば、単位面積あたりの座席料金は、プレミアムエコノミーの方が高いということになります。さらに、フラットベッドなど座席そのもののコストや接客サービス・その他提供物(機内食やアメニティなど)を考えれば、ビジネスクラスのコストの方が、プレミアムエコノミーよりもずっと高いことは想像に難くありません。

 

次に2番目のLCCについてですが、これは私の意見。LCCが普及すれば、価格重視の利用者はLCCにシフトします。LCCが増えても国際キャリアを利用するのは、価格以外の居心地やサービスの良さを求めるからに他なりません。とはいっても、ビジネスクラスの料金は高すぎ、なかなか手が出る代物ではありません。上質の空間を少し高い価格で体験したい顧客ニーズに答える商品こそ、プレミアムエコノミーなのです。プレミアムエコノミーは、LCCの普及により変化した顧客ニーズによって生まれたとも言えます。

 

プレミアムエコノミーの歴史を見ると、92年に英国のヴァージンアトランティック航空が価格にうるさい出張客用に初めて導入しました。その後、2009年までに12の航空会社が、特別なエコノミークラスとして提供。現在はその倍24の航空会社が、プレミアムエコノミーを導入しているようです。プレミアムエコノミーの普及にここまで時間が掛かったのは、ビジネスクラスとのカニバリを恐れたからに他なりません。

 

このように考えると、プレミアムエコノミーが増加する背景には、ビジネスクラスの上質化とLCCの台頭があることがわかります。

 

Lufthansa premium economy

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《今回のヒントのまとめ》

(1)  国際キャリアでプレミアムエコノミーが増えた背景には、収益拡大とLCCの台頭がある。

(2)  料金が高い割に追加コストがさほど掛からないプレミアムエコノミーは、利益率が高く、客単価引き上げも期待できる。

(3)  ただし、ビジネスクラスとのカニバリの恐れがあったため、プレミアムエコノミーはなかなか広まらなかった。ビジネスクラスが高級化することで、カニバリリスクは小さくなった。

(4)  また、ビジネスクラスの高級化により、経費で落ちにくくなり、出張客のエコノミークラスとビジネスクラスとの中間を望む声に答える形で、プレミアムエコノミーは増加している。

(5)  LCCの普及により、少し高い料金で上質を求める利用者が国際キャリアに増加したことも、プレミアムエコノミー増加の要因となる。

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編集後記

プレミアムエコノミーは、以前JALで利用しました。

とても快適ですが、長時間フライトでないと威力は発揮しませんね。

アジアなら、私は普通のエコノミーで我慢できそうです。

 

 

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今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。

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