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【489号】米ヤフー・AOLの低迷から学べることとは?

ヤフー(from flickr

 

◎本日のニュース

1)見出し
Deluge of Content Swamps Yahoo

【出典】
goo.gl/FVbiU

2)要約
インターネット黎明期に創業した米ヤフー・AOLは、
その収益の悪化に歯止めが止まらないでいる。
その大きな要因は、ネット上のコンテンツの急増である。

モノは増えれば増えるほど、その価値は逓減するが、
ネット上ではコンテンツの急増によって、
広告単価が下落している。ヤフー・AOLは、
これまでその集客力の高さから高い広告単価を享受してきたゆえ、
この単価下落が収益への大きな打撃となっている。
広告主も、一部の媒体に巨額の広告費用を投じるよりも、
低単価の広告を多くのサイトに掲載する傾向にある。

さらに、内部的な問題もある。総合ポータルサイトのため、
特定のユーザーにリーチできるわけでもないので、
広告効果における優位性は大きく薄れている。
そのため、ネット広告市場の急成長から、取り残されている。
さらに、提供するコンテンツを作成するコストが、
大きな重荷となっている。コンテンツの整理・誘導を行う
フェイスブックやグーグルとの、大きな違いである。
また、離職率が高く、組織が硬直化しているため、
環境変化に対応できなかった点も見逃せない。
その結果、SNSへの進出が遅れ、

優位性があったメールサービスにおいて
後発企業に負けることとなった。◎キーセンテンスとその翻訳
3)キーとなる英文
Ousted Yahoo Inc. Chief Executive Carol Bartz faced a plight
all too familiar to many of her peers: Making money off digital
content isn’t easy and it’s getting harder.

4)キーとなる英文の和訳
解任されたヤフー社CEOのキャロル・バーツ氏は
、同僚の多くが悩んでいる苦境に直面していた。
それは、デジタルコンテンツから収益をあげることは容易ではなく、
それどころか一層難しくなっている、ということである。

5)気になる単語・表現
oust    他動詞     ~を追い出す
plight  名詞      苦境
peer    名詞      同僚

◎記事から読み取った今日のヒント
6)ビジネスのヒント
米ヤフー(Yahoo Inc.)・AOL(AOl Inc.)の衰退ぶりを表す数字として、
以下の数字が掲載されている。
【全米ネット広告市場でのシェア】
1.ヤフー:2009年の16.1%から2011年の11%に下落
2.AOL:2009年の4.4%から2011年の2.7%に下落
【2011年第二四半期の収益】
1.ヤフー:前年同期比で23%下落
2.AOL:前年同期比で8.4%下落
【訪問者1000人に対する広告単価】
1.ヤフー:2010年7月の7.65ドルから2011年7月の6.5ドルに下落、
1998年は7月は25ドル
2.AOL:2010年7月の9.45ドルから2011年7月の7ドルに下落

収益力が大きく落ちているが、
この要因を外部要因・内部要因に分けると次のようになる。
【外部要因】
競合するサイトが急増したから。その結果、広告単価の下落が生じた。
【内部要因】
1.分野を絞らない総合ポータルサイトだから。
ターゲットが絞れないために広告効果が低く、広告主離れを招いた。
2.継続的にコンテンツ作成が必要になり、
運営コストが大きいから。
システムを提供するフェイスブックやグーグルとは、
コスト構造が大きく異なる。
3.離職率が高く、硬直した組織のために、
環境変化に対応できなかったから。
その結果、SNS進出のチャンスを逃し、
有力なサービスであったメールも後発のグーグルに
負けることになった。

この中で注目したいのは、内部要因の1と2である。
まず1であるが、コンテンツを提供するサイトがそれほど多くない時は、
集客力の高い総合ポータルサイトという特性が大きなメリットであった。
しかし、サイトが急増し、特定の分野に強いサイトが出現すると、
分野を絞らないポータルサイトは色褪せることになる。
満遍なくコンテンツを提供するがゆえに、
特定の分野に興味を持つ人にはつまらなくなり、
集客力が衰えるからである。
さらに、ユーザーの属性が広範囲にわたるため、
ターゲットが絞られた広告の効果は低くなる。
差別化をしていないことが、集客力と広告効果の低下につながり、
ヤフー・AOLの収益を悪化させた。

2については、ビジネスモデルの問題である。
ヤフー・AOLは、コンテンツの作成・提供をその事業ドメインとしているため、
継続的にコンテンツを作成しなければならない。
つまり、変動費が高いため、その変動費を賄うための広告の単価によって、
収益は大きく変動する。一方、フェイスブックやグーグルは、
コンテンツの整理・誘導を行うシステムを提供する。
期投資は大きくなるが、変動費は小さい。
そのため、一定数のユーザーを集めれば、収益は安定する。
この違いにより、広告単価の影響がより大きなヤフー・AOLは、
収益を悪化させることになる。

差別化できていない商品、そして限界費用の高いコスト構造、
この両者により衰退したヤフー・AOL。この事例から、
商品の差別化とビジネスモデルの重要さが理解できる。
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《今回のヒントのまとめ》

1)米ヤフー・AOLの収益悪化の要因は、
外部要因と内部要因に分けるとわかりやすい。

2)外部要因は、サイト急増による広告単価の下落である。

3)内部要因は、差別化していない総合ポータルサイトであること、
限界費用の高いコンテンツ創造ビジネスであること、
離職率が高く硬直した組織であることの3つである。
差別化していないゆえに、集客力・広告効果は下落した。
限界費用が高いゆえに、広告単価下落の影響を大きく受けることになった。
組織の問題は、環境変化に対応できないことにつながる。

4)ヤフー・AOLの事例から学べることは、
商品の差別化とビジネスモデルの重要さである。

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最近、ワインを勉強しています。
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編集後記
こんばんは、高尾です。
朝晩は、だいぶ涼しくなりましたね。
そのため、夏に活躍した
冷凍ミネラルウォーターももうすぐ終わりになりそうです。
中身を少し減らした500mlのミネラルウォーターを
冷凍しただけのものですが、7・8月には大変お世話になりました。
今でもたまに持ち歩きますが、夜になっても氷のままです。
秋はもうすぐそこまで来ていますね。

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