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【1084号】アマゾンが独自の家具用物流センターの建設に力を注ぐ理由とは?

old furniture

 

※火曜日は簡易版に変更しました。

◎本日のニュース

1)見出し

Amazon Makes Major Push Into Furniture

 

 

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2)ビジネスのヒント

アマゾンが家具のネット通販に力を注いでいます。それどころか、自社で物流センターまで建設しているので、その力の入れ様はかなり強い。

 

【アマゾンが家具のネット通販に強力に力を入れる理由】

  1. ネット通販市場で、家具は急成長分野だから。
  2. 市場が未成熟のため、トップ企業になれやすいから
  3. 家具のようなかさばる商品は、配送コストに規模の経済が働きにくく、大手物流企業はあまりやりたがらないため
  4. 自宅内への設置や低調な取扱いなど、家具には大手物流会社がやりたがらない特殊なサービスが要求されるから。

 

1について、家具は食品につぐ成長市場。ネット通販専業のアマゾンが、このゴールドラッシュを見過ごすわけがありません。

 

さらに、2のように、まだシェアが固まったわけでありません。アマゾンは首位ではないものの、ウェイファー社・ポッタリーバン(ウィリアムソノマ傘下)の次につけています。シェアをうまく伸ばせば、業界トップに充分なれるのです。ネット通販の場合は、シェアトップ企業はさらにシェアを伸ばす傾向があるため、アマゾンはトップを目指し、力を入れているのです。

 

3について、ここが一番重要な点。家具はデジタル家電とは異なり、容量の大きな商品。そのため、多数の商品を一箇所に集めて、複数の商品を1つのトラックで運ぶという物流業界の規模の経済が働きにくくなります。そのため、UPSやフェデックスなどは、家具を扱うのには及び腰。ここにアマゾンはビジネスチャンスを見出したのです。だから、物流大手の本格参入が見込めない家具の配送に力を入れているのです。

 

また、4のように、家具という商材は、消費者が特別な対応を期待する特殊な商品なのです。玄関に届けるだけでは終わらず、自宅内の特定の場所への設置を消費者は要望します。さらに、高価な商品だけに、白い手袋で丁重に扱うことが期待されます。このような行き届いたサービスは、大手物流企にとって不得手なもの。ここに、アマゾンは大手が参入しにくいビジネスチャンスを見つけたのです。

 

アマゾンの家具注力は、物流サービスに特需を起こしています。

 

【家具のネット販売で起こった物流サービスの特需】

  1. XPOロジスティクス:翌々日配送を可能にするために、今後巨大倉庫と110の宅配拠点を開設
  2. パイロット・フライト・サービス:かさばる商品対象の全国ネットワークを開発
  3. エステス・エキスプレスライン:小売企業の宅配需要に応じて、宅配サービス(エステス・ファイナル・マイル)を12月に開始予定

 

アマゾンが家具の配送を行うと言っても、全部自社でするわけではありません。上記のようなサードパーティ・ロジスティクスサービスを活用します。いずれも、かさばる家具の集荷を集める巨大倉庫と、ラストワンマイルを担う小型の宅配拠点の開設といいう特需を生み出していることがわかります。

 

【注目点】

  1. 需要はあるが、大手が嫌がる市場(商品)こそ、中小企業にとってのビジネスチャンス。
  2. 成長が見込めるホーム関連商品は、裾野が広く、購入頻度も意外に高いため、今後大きな成長が見込める。

 

1はもう説明はいらないでしょう。資金力に優る大手が嫌がる市場こそ、中小企業の生きる道とも言えるでしょう。

 

2について、経済が成熟するに従い、消費者は自宅で使用する商品へのこだわりを強めます。単に価格が低く便利なものから、より個性的で機能性の高いものに買い換えるのです。この最たるものが家具でしょう。家具を含めホーム関連商品は、経済が成熟した先進国のみならず、これから経済が成長する新興国でも、大きな市場が期待できます。

 

それにしても、すでにネット通販最大手になったアマゾンが、ネット通販をさらに深耕しようとしていることには感心します。しかも、物流大手企業という自社よりも力を持つ企業の参入がなさそうな市場を狙うことは、すでに大企業ですがまだまだベンチャー企業であることを物語っています。

 

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《今回のヒントのまとめ》

アマゾンが家具のネット販売に力を入れるのは、成長率が高く、圧倒的首位企業が存在しないからである。

また、物流大手企業の本格参入が見込めないことから、物流機能での収益を上げることが可能になる。

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7)おすすめ商品・サービス

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しかも、安い。(確か200円しなかったような。)

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小腹がすいた時に、ぴったりですね。

次はどのフレーバーにしようかな。

 

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WSJメルマガを始めてから、7年経ちました。

この7年間でわかったことがあります。

読む上で知っておくべき単語さえわかれば、

大まかな内容はわかるということ。

備忘録の意味でも、調べた単語をサイト上にアップしています。

今後、メルマガとしてスピンアウトする予定にしています。

english.ryotarotakao.com/

 

◎Winecarte 簡単ワインの選び方

ワインカルテを作る時にいつも感じるのは、

ワインの情報を探すのが大変ということ。

公式サイト・通販サイトをいくつかあたって、

作っています。

wine.ryotarotakao.com/

 

編集後記

そう言えば、日本のアマゾンが配送をヤマトに集約したのは、ヤマトを撤退させることで、自社物流を始めやすくするためという説があるようです。

私は、これを機に、アマゾンプライムの会費の値上を行うことを予想します。

年間4000円弱で、無料配送のみならず音楽配信・動画配信が無料というのは、お得すぎます。

世界水準では1万円ほどなので、割安さがわかります。

たとえ1万円近くまで値上げしても、この便利さをやめることは難しいのではないでしょうか。

アマゾンの強かさには、敬服です。

 

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今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。

感謝・感謝・感謝です!

 

 

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私もごく少ない部数の時に、

いろんなメルマガ執筆者様に助けていただきましたので、

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