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【1127号】酒類大手のコンステレーション・ブランズ社が、アメリカでビール売上を伸ばす理由とは?

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◎本日のニュース

1)見出し

Corona Is the New King of Beers

 

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2)要約

ビール売上が低迷するアメリカ市場で、売上を伸ばすのが酒類大手のコンステレーション・ブランズ社。バドワイザーなど大手ブランドのみならず、かつて一世を風靡したクラフトビールさえ苦戦する中で、メキシコブランドのコロナ・モデロが売上を伸ばした。

 

もともとバルクワイン卸が祖業だったコンステレーションだが、今ではビール売上が三分の二を占める。来年には、ヒスパニック市場向けに2つの新商品を投入する予定である。

 

3)キーとなる英文

 

U.S. beer sales are in a funk, but Americans are still clamoring for Mexican suds.

 

4)キーとなる英文の和訳

低迷が続く全米ビール売上であるが、メキシコ製ビールへの需要は依然高い。

 

5)気になる単語・表現

funk 名詞 意気消沈;パニック状態;おびえ
clamor for 自動詞句 ~をやかましく要求する
sud 名詞 ビール(の泡)
hemorrhaging 形容詞 大量に出血する
shakeout 名詞 景気後退;不況
misnomer 名詞 誤った呼び方

 

(特に覚えておきたい単語)

【clamor】

(和英)

名詞1) (集団の)やかましい人の声、大きな叫び声

名詞2) (楽器・交通などの)やかましい[騒々しい]音;(動物の)うなり声・やかましい鳴り声

名詞3) (~を求める/~に反対する/~するようにという)(要求・抗議・怒りの)民衆の声、わめき(for/ against/ to do)

自動詞1)(集団で)大きな声を出す、やかましく叫ぶ

自動詞2)(~を/~してくれ)やかましく要求する(for/ to do);(~に)やかましく反対する(against)

(派生語)

clamorous 「騒々しい(noisy);やかましく要求する」

 

(コメント)

「やかましい」「騒々しい」などのニュアンスが含まれる。

 

6)ビジネスのヒント

アメリカのビール市場が低迷していることは、何度もメルマガで取り上げました。ただし、それは、シェアの大きな主要ナショナルブランド商品離れであり、一方でクラフトビールは需要を拡大しているというもの。しかし、全米ビール市場の環境も実は大きく変化しているようです。

 

【アメリカビール市場のシェア変化】

1)主要ナショナルブランド商品(バドワイザー・バドライトなど):縮小→低下祝yそう

2)クラフトビール:拡大→横ばい・縮小

 

このような全米ビール市場で売上を依然拡大しているのが、メキシカンビールなのです。

3)メキシカンビール:拡大→拡大

 

この恩恵を受けているのが、酒類大手のコンステレーション・ブランズ社。しかし、メキシコ製ビール人気だけが、コンステレーションのビールが売れている理由ではありません。

 

【コンステレーションがアメリカでビール売上を伸ばす理由】

  • 販売するメキシカンビールがシェアを伸ばしているから
  • 限定商品を投入し、売れているから
  • 人気スポーツイベントとのタイアップで、露出が拡大したから

 

2について、コンステレーションは夏にコロナの限定缶を発売しました。これが、コンステレーションの夏場の売上拡大に貢献。限定商品による販促は、アメリカでも通用するようです。

 

3について、さらに8月26日に行われた、メイ・ウェザーとマックレガーのボクシングマッチに、コロナエキストラがスポンサードしました。注目された対戦だっただけに、コロナの露出の拡大。これも、コロナ売上・コンステレーションの全米売上拡大に寄与しました。

 

2・3は、かなりオーソドックスな販促方法です。一方で意外にも売上が低迷したのが、クラフトビール。割高なものの個性的な味が支持を得たクレフトビールですが、飽きが来たのか、それとも割高感に気づかれたのか、成長が鈍化・低迷に陥っています。コンステレーションのメキシコ製ビールとの違いは何か。それは、2・3のオーソドックスな販促をしたかどうか、割安さ、飲みやすさではないでしょうか。記事にも明記されていないものの、私には直観的にこう考えました。

 

【シェアを伸ばすコンステレーションのビールとシェアを減らすクラフトビールの違い】

  • オーソドックスな販促をしたかどうか
  • 割安かどうか
  • 飲みやすさ(飽きにくさ)

 

特に、2は大きな差です。景気拡大の続くアメリカ市場でも、割安さは商品選択に大きな影響を及ぼすようです。ビールのように日常的に購入するものは、割安さを求められるのです。

 

コンステレーションは、アメリカでのビール売上をさらに伸ばす作戦を計画しています。それは、コロナブランドの派生商品を2つ投入するというものです。これも、到ってオーソドックスな方法。全くの新ブランドではなく、既存ブランドを使うことで、既存のブランドロイヤルティを活用できます。つまり、現在コロナを購入している人、コロナを知っている人が、コロナの新商品を購入してもらえる可能性が高いわけです。コンステレーションは、オーソドックスな販促を実施することで、市場全体が低迷する全米ビール市場で売上を伸ばしているのです。

 

そんなコンステレーションですが、祖業はバルクワインの卸業。その後、ロバート・モンダヴィなどの有名ブランド酒類の販売に転じ、今では全売上の三分の二をビール売上が占めるようになりました。コンステレーションは、ビールメーカーとも言えるのです。恐らく、オーソドックスな販促方法を愚直に行うことで、ビール売上を伸ばしたのでしょう。

 

【注目点】

  • 市場全体がシュリンクしていても、オーソドックスな販促は売上拡大に寄与する。
  • 購入頻度の高い商品は、売れるには割安さが必須。

 

オーソドックスな販促方法は、お金は掛かるものの誰でも行えるもの。だから、目新しさはありません。しかし、だからこそ消費者は受け入れやすいのかもしれません。やるとやらないとでは大違いなのです。クラフトビールが失速した要因は、2が大きいものの、オーソドックスな販促が少なかったことも影響しているかもしれません。

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《今回のヒントのまとめ》

  • 市場全体がシュリンクするアメリカビール市場で、コンステレーション・ブランズ社は売上を伸ばしている。
  • その要因は、主要商品であるメキシカンビール人気の拡大、限定商品の投入、人気スポーツイベントとのタイアップである。
  • 後者2つはオーソドックスな販促方法であり、オーソドックスな販促が売上拡大に寄与することを証明している。
  • 売上を拡大してきたクラフトビールが失速したのは、割安さがなかったからだろう。日常的に購入する商品は、割安さを必要とする。

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7)おすすめ商品・サービス

◎最近見つけた気になるもの

泉佐野市のふるさと納税は、本当に挑戦的です。

今度は麦とホップ2ケースを、1万円コースに追加。

まだ自宅のビール在庫はあるものの、ついついポチッとしてしまいそうです。

 

編集後記

8月に購入した愛車・プレマシーですが、燃費が徐々に改善してきました。

今ではリッター12.9キロ。

かなり燃費を意識した運転をしていますが、程よい加速は燃費にはいいみたいです。

運転すると毎回スコアが表示されるのですが、これからはスコア向上にも努めたいものです。

 

 

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今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。

感謝・感謝・感謝です!

 

 

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私もごく少ない部数の時に、

いろんなメルマガ執筆者様に助けていただきましたので、

今回は私が恩返しします!

 

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