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【877号】消費者ニーズが無理やり起こす小売店物流の新トレンドとは?

office depot

 

 

◎本日のニュース

1)見出し
Consumers Triggering Major Changes in Retail Supply Chains

 

 

 

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2)要約

スマホを持った消費者のよりわがまま消費行動に合わせようと、小売企業はサプライチェーンの改革を余儀なくされている。従来は厳格な規格化・確実性を追求してきたが、今要求されるのは、消費者の要望に応じた臨機応変な配達である。

 

オフィス・デポ社の物流担当役員によると、受取選択肢の拡大、店舗出荷の一般化、受注・配達の年中無休化、通常運賃の無料化と即日配達の有料化、クラウドソーシング活用による配達が、今後起こると予想されている。ただし、自動運転技術による配達は、主流にならないという。

 

3)キーとなる英文

Retail supply chains are being driven by customer demands more than ever, a logistics executive at Office Depot Inc. says, with “far more educated” consumers pressing companies toward customization, transparency and tailored delivery.

 

4)キーとなる英文の和訳

小売のサプライチェーンは、顧客ニーズによりこれまで以上に変化が起きているという。

オフィス・デポ社の物流担当役員によると、よりわがままになった消費者により、企業は、カスタマイズ化・透明性・指定配達への対応を余儀なくされている。

 

5)気になる単語・表現

trigger 他動詞 (引き金)を引く;~の引き金となる
tailor 他動詞 ~を(特別の目的のために)作る
educate 他動詞 ~を訓練させる;~に教育を受けさせる
rigorous 形容詞 厳格な
certainty 名詞 確かさ;確実性
fulfillment 名詞 遂行;終了
turn over A to B 他動詞句 AをBに引き渡す
stiff 形容詞 (競争などが)厳しい;(紙が)堅い;厄介な
nimble 形容詞 素早い;理解が早い

 

(今回ピックアップ英単語)

【rigorous】

(英英)demanding that particular rules, processes, etc. are strictly followed; done carefully and with a lot of attention to detail

(類義語)「厳しい」severe, strict, rigid, hard, harsh, heavy

(ビジネス英語)

Rigorous quality control 「徹底した品質管理」

Shoddy quality control「いい加減な品質管理」

Slip through quality control 「品質管理をくぐり抜ける」

 

6)ビジネスのヒント

オフィス用品小売のオフィス・デポ社と言えば、2013年にオフィスマックスと、今年2月にはステイプルズ社との合併を発表しています。言わば、これまでの競合と合併をしたことになります。この背景には、ネット通販との競争激化があります。ネット通販との競争激化によって、実店舗型小売が従来の競合チェーンとの合併を余儀なくされたのです。

 

スマホの普及により、いつでもどこでも買い物ができるようになった消費者。この消費者ニーズの変化が、小売業のサプライチェーン(物流)に大きな変化を起こしています。物流に要求された価値に、次のような変化が起きています。

 

【小売店物流に必要とされた価値の変化】

[従来]厳格な規格化・確実性←量販店を通じた販売

[現在・今後]カスタマイズ・透明性(情報公開)・指定配達←消費者への直接販売

 

つまり、統一された業務から臨機応変な業務に変化しているのです。

 

オフィス・デポ社の物流担当役員・ディマイオ氏は、次のような新しいトレンドが今後起こると予想しています。

 

【オフィス・デポ社物流担当役員が予想する小売店物流の新トレンド】

  1. 受取の選択肢拡大→職場での受取が広がれば、配達業務の効率化が進むというメリットあり
  2. 店舗出荷の一般化→店舗の倉庫化
  3. 受注・出荷の年中無休化
  4. 通常配達の無料化・即日配達の有料化
  5. クラウドソーソング活用によるラストワンマイルコストの低下

 

1について、受取先が自宅から職場・離れた場所・実店舗まで広がるようです。特に、職場への配達が増えれば、不在の可能性が極めて低くなるので、物流企業にとって配達業務の効率化が進むメリットがあります。

2について、配達リードタイムをより短縮するには、届け先のできるだけ近い場所から配達すればいいのです。ならば、近隣の店舗から出荷すればいいのです。店舗出荷が、今後一般化することは容易に想像が付きます。

 

3について、スマホを使えば、いつでもどこからでも注文ができます。ならば、より迅速に注文に対応するには、受注・配達を年中無休化するしかありません。

 

4について、送料無料が一般化すれば、送料を考慮に入れた商品開発・価格設定が今後増えるかもしれません。一方で、注文した日に商品を手に入れたい人は、別途料金を支払う必要があります。ただし、不可能とされた即日入手が別途料金が掛かるものの可能になるということは、スゴイ進化です。

 

5について、クラウドソーシングが普及すれば、物流企業は届け先の近隣まで配達し、その先はクラウドソーシングで請け負う個人が担うかもしれません。これにより、物流企業は、ラストワンマイルの業務を外注でき、物流コストを大きく削減できます。この結果、通常配達無料が一般化するのかもしれません。ただし、ディマイオ氏によると、クラウドソーシングはあくまでサブの手段であり、メインは物流企業による手渡しは残るようです。個人への委託に、確実性などの問題があるのかもしれません。

 

つまり、単にモノを運ぶだけの価値は今後下がり、いかに消費者の好みに応じた配達ができるかが、小売企業に求められることになるということ。物流業務でも、サービス化の波が押し寄せているようです。

 

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《今回のヒントのまとめ》

  1. ネット通販に慣れた消費者は、実店舗型小売にもわがままな対応を要求するようになる。この消費者ニーズの変化が、小売店物流に変化を及ぼしている。
  2. 今後起こるであろうトレンドは、受取選択肢の拡大、店舗出荷の一般化、受注・出荷の年中無休化、通常配達の無料化と即日配達の有料化、クラウドソーシング活用による配達コストの低下である。
  3. 単にモノを運ぶだけの価値は下がり、小売企業は、消費者の要望に沿った配達ができるかどうかが問われるのではないか。

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7)おすすめ商品・サービス

◎最近見つけたいいもの

芋焼酎の海童を初めて買いました。

比較的価格はお手頃なのですが、芋の旨みは十分感じられます。

強いて言えば、芋の香りがたまらない小鶴くろには負けますが。

水割りでほぼ毎晩楽しんでいます。

 

 

 

◎ウォール・ストリート・ジャーナルで学ぶ英単語

WSJメルマガを始めてから、5年経ちました。

この5年間でわかったことがあります。

読む上で知っておくべき単語さえわかれば、

大まかな内容はわかるということ。

備忘録の意味でも、調べた単語をサイト上にアップしています。

今後、メルマガとしてスピンアウトする予定にしています。

english.ryotarotakao.com/

 

◎Winecarte 簡単ワインの選び方

ワインカルテを作る時にいつも感じるのは、

ワインの情報を探すのが大変ということ。

公式サイト・通販サイトをいくつかあたって、

作っています。

wine.ryotarotakao.com/

 

編集後記

最近、文房具の購入先がヨドバシ・ドット・コムになりました。

ボールペンの替芯も検索で簡単に見つかるし、一本から送料無料で運んでくれるので、財布にも優しいからです。(ただし、ヨドバシさんに悪いので、できるだけまとめて注文しています。)

低価格でしかも送料無料で、ヨドバシさんがやっていけるのか不安になるほど。

これで、収益にプラスならば、ネット通販に革命が起きそうと思うほどです。

 

高尾亮太朗のツイッター⇒ twitter.com/ryotarotakao

高尾亮太朗の公式サイト⇒ ryotarotakao.com

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今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。

感謝・感謝・感謝です!

 

 

 

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私もごく少ない部数の時に、

いろんなメルマガ執筆者様に助けていただきましたので、

今回は私が恩返しします!

 

 

 

 

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