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【896号】米KFCが昔のマスコット・カーネルを復活させた理由

 Colonel Kami-sama

 

 

◎本日のニュース

1)見出し
What’s Old Is New Again As Brands Revive Characters Like The Hamburglar and Colonel

 

 

 

 

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2)要約

5月にKFCが有名なセールスマンのマスコット・カーネルのテレビCM復活を決定した。知名度の高いカーネルの起用により、品質の信頼を回復する狙いがある。また、昔のマスコット復活は、他の消費財ブランドでも増えている。

 

その理由は、マスコットがSNS上でブランド・ロイヤルティ向上に効果を発揮するからという。懐かしさが昔の顧客を呼び戻すとともに、新鮮さで新規顧客獲得にも寄与する。

 

また、ブランドの信頼性や歴史を重視するミレニアル世代の獲得にも、マスコットは影響を及ぼす。ただし、知名度の高さが好感度に結びつくわけではなく、今風へのアレンジが必要となる。

 

3)キーとなる英文

In May, fast-food chicken chain KFC decided to bring back its well-known pitchman, the Colonel, to its television advertisements.

 

4)キーとなる英文の和訳

5月、ファストフードチェーンのKFCが決定したのは、有名なセールスマンであるカーネルをテレビ広告に復活させることである。

 

5)気になる単語・表現

pitchman 名詞 売込み強引なセールスマン;露天商人
facelift 名詞 改装、模様替え;モデルチェンジ;美容整形手術
tremendously 副詞 すさまじく;とても
clutter 名詞 散らかり、混乱
garabitate toward 自動詞句 ~に引きつけられる
restore 他動詞 ~を回復する
showmanship 名詞 興行の才能;観客を引きつける手腕
keenly 副詞 鋭く;強烈に
creepy 形容詞 身の毛がよだつ、ぞくぞくする
make the rounds 他動詞句 次々に回る
fracture 他動詞 ~を折る;~を砕く
authenticity 名詞 真正であること
dust A off 他動詞句 ~を再び用いる

 

(今回ピックアップ英単語)

dust

(名詞)「ちり、ほこり」「立ち上るほこり」「粉末、粉」

(自動詞)「(家具などの)ほこりを払う、掃除する」

Dust off 「~のほこりを払う」→「(長く放置していた物・技術など)を再び用いる」

 

 

6)ビジネスのヒント

アメリカでは、昔のマスコット再起用が増えているようです。記事で取り上げられている例は以下の通り。

 

【昔懐かしいマスコットの復活例】

  1. KFC(ファストフードチェーン)→カーネル
  2. マクドナルド(ファストフードチェーン)→ハンバーグラー
  3. バーガーキング(ファストフードチェーン)→キング
  4. ワールプール(家電メーカー)→メイタグマン
  5. ナイン・ライブズ(キャットメーカー)→モリス・ザ・キャット

 

ファストフードチェーンだけではなく、消費財メーカーが昔のマスコットを広告に再起用しています。その理由は、以下の通り。

 

【消費財メーカーが昔のマスコットを広告に再起用する理由】

  1. SNSでブランド・ロイヤルティを高める効果を発揮するから
  2. 新しくキャラクターを作成するよりコストが低いから
  3. 重要なミレニアル世代が、ブランドの信頼性や歴史を重視するから

 

1について、そのビジュアル故に、マスコットはSNS上で目立つことができます。だから、アフラックやP&Gは、ツイッターやフェイスブックではダッグやミスター・クリーンというマスコットを投稿の中心にしているのです。

 

さらに、懐かしいマスコットを再起用することで、昔の顧客のブランド・ロイヤルティを高めることができます。また、古さが新鮮味となることで、新規顧客獲得を期待できます。

 

2について、様々なSNSなどメディアがこれだが増える中、新たにキャラクターを作っても、なかなか認知を得ることはできません。ならば、既に知名度の高い昔のマスコットを使えばいいのです。コストの低さゆえに、昔のマスコットを再起用しているのです。

 

3について、消費者全体の中でシェアを高めつつあるミレニアル世代は、消費財メーカーにとって重要なターゲット。そのミレニアル世代が特に興味を示すのが、信頼・歴史のあるブランドです。知名度のある懐かしいマスコットを使うことにより、信頼性・歴史を訴求することができ、ミレニアル世代にアピールできるのです。

 

つまり、昔のマスコットの再起用は、コスパの高い顧客獲得策なのです。逆に言えば、有名ブランドと言えども、マスコット無しではなかなか顧客を増やすことができないとも言えます。それだけ、商品ごとが同質化し、競争(特に価格競争)が激しいのでしょう。

 

ただし、有名なマスコットを使ったからといって、ブランド・ロイヤルティを高められる保証はありません。実際、

 

マスコット:知名度↔嫌悪度

カーネル:81%↔32%

ハンバーグラー:84%↔29%

キング:93%↔42%

 

という結果もあるようです。恐らく、「懐かしい」ではなく、「古臭い」「ダサい」と捉えられているのでしょう。だから、マスコットを使うブランドは、まだ全体の25%未満なのです。より今風にアレンジする必要性の高さが理解できます。

 

日本でのマスコット利用と言えば、ゆるキャラでしょうか。しかし、ゆるキャラも既に飽和感があり、ただカワイイだけでは人気・知名度を上げられる時代ではないでしょう。プラスアルファのストーリーが必要になるのではないでしょうか。

Colonel from KFC(動画)

 

 

Hamburglar from McDonald’s(記事)

 

 

King from Burger King(画像)

 

 

Maytag Man from Whirlpool(動画)

 

 

Morris the Cat from 9Lives(記事)

 

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《今回のヒントのまとめ》

  1. KFCのカーネルなど、消費財ブランドが昔のマスコットを再起用するのは、SNS上でブランド・ロイヤルティを高める効果があるから。
  2. 懐かしさで昔の顧客を呼び戻すとともに、古さが新鮮さとなり、新規顧客を獲得する効果も発揮する。
  3. また、メディアが増幅する中、新たにキャラクターを作るよりは、コストが低いことも、再起用の理由である。
  4. さらに、重要ターゲットであるミレニアル世代の獲得にも力を発揮する。ミレニアル世代は、ブランドの信頼性や歴史を重視するので、昔のマスコットはそれらを担保できる。
  5. ただし、知名度が好感度につながるわけでもかく、今風へのアレンジは必須と言えるだろう。

 

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7)おすすめ商品・サービス

◎最近見つけたいいもの

久しぶりにココ壱行きました。

業績がすこぶるいい外食企業なので、ワクワク・ドキドキして行ったのですが、正直大したことはなかった。

詳しくは、ryotarotakao.comの方に書きますが、カレーは美味しかったですよ。

食べたのは、ポークカレーの普通盛り・普通味で、トッピングは、イタリアン風バジルトマトソース。

これで600円しません。

コスパの高いメニューじゃないですか。

www.ichibanya.co.jp/menu/detail.html?id=410

 

 

 

◎ウォール・ストリート・ジャーナルで学ぶ英単語

WSJメルマガを始めてから、5年経ちました。

この5年間でわかったことがあります。

読む上で知っておくべき単語さえわかれば、

大まかな内容はわかるということ。

備忘録の意味でも、調べた単語をサイト上にアップしています。

今後、メルマガとしてスピンアウトする予定にしています。

english.ryotarotakao.com/

 

◎Winecarte 簡単ワインの選び方

ワインカルテを作る時にいつも感じるのは、

ワインの情報を探すのが大変ということ。

公式サイト・通販サイトをいくつかあたって、

作っています。

wine.ryotarotakao.com/

 

編集後記

半端ない暑さですね。

エアコンの部屋になれると、もうなしには戻れない。

ダイキンさんの陰謀のように思えてきました。(家はダイキンです。好きです。)

でも、夜はエアコン無しで頑張っています。

決して真似しないでくださいね。

 

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今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。

感謝・感謝・感謝です!

 

 

 

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