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【1114号】小売市場全体が沈む中で業績を伸ばす企業の共通点とは?

 

TJ Max

 

※火曜日は簡易版に変更しました。

◎本日のニュース

1)見出し

Are Retail Sales Dead? Depends Where You Look

 

 

毎週火曜・土曜の18時、メルマガにて配信。

(サイトへの掲載は、翌日以降です。)

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2)ビジネスのヒント

アメリカ小売業界の苦戦ぶりは、メルマガで何度か紹介したかと思います。その一番大きな要因は、ネット通販市場の急拡大。これまで実店舗で購入していた消費者が、実店舗より安くて便利なネット通販の利用を始めるや、ネット通販の方が便利だということに気づき、実店舗で買わなくなったというものです。

 

消費自体の弱さも1つの要因とされていましたが、今では消費全体は強くなっています。ただし、この恩恵を受けているのはネット通販だけの模様。というのも、小売・レストランの売上は前月比0.6%と比較的大きく伸びたものの、たった0.6%。売上増にならなかった小売企業は、品揃えや値付けに大変苦心しています。

 

【苦戦する米小売企業の特徴】

  1. ネットを含めた競争激化で集客不振(ディックス・スポーティング・グッズ社)
  2. 円高のためドル建て売上減(コーチ社・TJX社)

 

1について、ディックス・スポーティング・グッズ社は、倒産企業の多いスポーツ用品専門業界に属します。残存者利益が期待できそうなものの、今ではネットとの競合に晒されています。そこで、集客増が目的の販促をかけるものの、結果は粗利益率の低下。ネット通販との競争に敗れていると言えるでしょう。

 

2は、米国内は好調なものの、円高のためドル建て売上が振るわない例です。これは自社でコントロールできない外部環境の変化。受け入れるしかありませえん。

 

このように業界自体が沈む中でも、業績を伸ばす企業ももちろん存在します。

 

【市場全体とは異なり業績を伸ばす企業の特徴】

  1. 実店舗で買い物をする楽しみを提供している。(TJX社)
  2. ニーズ増を捉えている(ホームデポ社)
  3. ネット通販に負けない割安さを提供(TJX社)

 

1は実店舗の強みを活かしたもの。TJX社は、限定数の商品をバーゲン価格で販売。サイズ・色がすべて揃っておらず、一部しか店頭にありません。しかも、バーゲン価格のため、すぐに無くなります。来店客は、まるで宝探しのように商品を探すことになります。これは、ネット通販には楽しみです。これが、TJXの集客力の高さにつながっています。

 

2について、リフォーム・修理市場は長期的なブームの中、ミレニアル世代が自宅を持つことにより、そのブームをさらに強めています。この市場拡大に乗るのが、ホームデポ社。

 

3について、ネット通販との競争にさらされる実店舗主体の小売企業ですが、消費者はコストの掛かる実店舗だからといって、値段が高くても買ってくれるわけではありません。安さに慣れたからこそ、実店舗でも安さを求めるのです。この点を見抜いて、業績を拡大させるのがTJX社です。

 

TJX社とホームデポ社が、苦戦する小売業界の中で成功を収める企業として紹介されているわけですが、両者には成功の方程式が存在します。

 

【TJXの成功の方程式】

  1. すべてのサイズ・色を揃えるのではなく、限定することで枯渇感・新鮮さを生み出す→集客増
  2. 低価格により在庫回転率を高め、売り場面積あたりの収益を拡大

 

「限定」「低価格」がキーワードのようです。これにより集客を増やすとともに、効率的に収益を稼ぐことができます。

 

【ホームデポの成功の方程式】

  1. 高齢化によるリフォームニーズの拡大
  2. ミレニアル世代の住宅購入・家族の変化によるリフォーム・修理ニーズの拡大
  3. 中古住宅増によるリフォーム・修理ニーズの拡大

 

要は、人口動態がホームデポのビジネスに大きくプラスに働いていることがわかります。逆に言えば、拡大する市場に商品を合わせているとも言えるでしょう。マーケットイン思考と呼ぶこともできます。

 

【注目点】

  1. 成熟マーケットでは、人間が欲しくなる仕掛けが実店舗・ネットには必要
  2. 構造的に伸びている市場に商品を合わせると、市場の成長とともに拡大できる。

 

1はTJXから学ぶ点です。宝探しの楽しさという人間心理を読み取り、その仕組を実店舗に組み込んだのが、TJX成功の1つの要因です。そして、TJXは決して成長市場に身を置くわけではなく、どちらというと成熟市場に属します。市場全体の成長が期待できないだけに、売れる仕掛けが必要なのです。

 

逆に2は、成長市場に商品をあわせるというやり方。もともとホームデポの商品は、住宅のリフォーム・修理ニーズを解決するものですが、恐らく他社よりもニーズに合うように商品を再設計したからこそ、業績が拡大しているものと思われます。成長市場は、多くの企業が目指す市場だけに、概して競争が激しいからです。

 

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《今回のヒントのまとめ》

成熟市場で成長するには、思わず買いたくなる心理を生み出す仕掛けが必要。

逆に成長市場をターゲットにするなら、伸びるニーズに商品を合わせる。

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7)おすすめ商品・サービス

◎最近見つけた気になるもの

とある理由からWOWOWを契約したのですが、これが非常に便利。

普段テレビをほとんど見ない(見れない?)ので、どうかと思ったのですが、WOWOWならオンデマンドでパソコン・スマホからも視聴できます。

特にオリジナルドラマが面白い。

最近見たのは、三上博史主演の「社長室の冬」で、旧態依然の新聞社を買収する外資ネット企業のドラマです。

オンデマンドだけに一気に最終話まで見れるので、寝不足なったほど。

今見ているのは、「犯罪症候群」。

少年犯罪をテーマにした重いドラマですが、なかなか見応えあります。

www.wowow.co.jp/

 

「社長室の冬」は原作がありますので、書籍でも読めますよ。

 

 

編集後記

ナビ用のSDカードに音楽データを取り込もうと思ったら、PCのSDカードリーダーが作動しないことが判明。

カードリーダーを新たに購入するしかないようです。

さらに、最近PCの起動がかなり不安定で困っています。

そろそろHDDがご臨終でしょうか。

バックアップ用の外付けHDDを購入するしかないようです。

出費ばかりが増えて、少し閉口気味です。

 

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今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。

感謝・感謝・感謝です!

 

 

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私もごく少ない部数の時に、

いろんなメルマガ執筆者様に助けていただきましたので、

今回は私が恩返しします!

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