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【799号】アメリカでFCトラブル多発の要因とは?

 

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◎本日のニュース

1)見出し
Is Buying a Franchise Riskier Than Ever?

【出典】

 

 

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2)要約

FC(フランチャイズ)加盟は、経済状況の悪い時には増える傾向にあるが、その失敗リスクが依然よりも増しているという。そもそも加盟前にはその実態がわかりにくいものだが、FC本部が公開する資料そのものが、複雑化している。さらに、契約内容も、特定のベンダーから原材料を仕入れなければならないなど、厳格化しているという。

 

FCの実態がわかりにくくなった背景には、歴史の浅い本部が増えたことがある。現存する本部の約半数は過去10年間に設立された。また、鈍い景気回復の中、誤解しやすい資料を作り、厳格な契約内容にすることで、儲けやすい仕組みづくりに精を出す本部が増えている。

 

◎キーセンンスとその翻訳

3)キーとなる英文

Franchising has never been a more popular option—or, perhaps, a bigger risk.

 

4)キーとなる英文の和訳

フランチャイズは、大衆向きの安易な選択肢では決してない。

それどころか、危険性の方が大きくなっているかもしれない。

 

5)気になる単語・表現

popular 形容詞 大衆的な;平易な;人気のある
option 名詞 選択
or 接続詞 いや(訂正)

 

◎記事から読み取った今日のヒント

6)ビジネスのヒント

フランチャイズ(FC)加盟は、起業方法の一つですが、経済がパッとしない今では、より簡単な方法としてFC加入を選ぶ人が増えているようです。「経済がパッとしない」と表現したのは、景気回復が緩慢だから。雇用は伸びているものの、その実態は賃金が比較的低いサービス業のパートタイム労働者の増加に過ぎません。

 

そのFC契約で訴訟が増えているようです。例えば、過去2年間で、FC本部が逆に加盟者を逆に訴えた事例も含めた訴訟は、15%も増えているというデータもあります。FC加盟に関連するトラブルは、以下の2パターンに分類できます。

 

【FC加盟に関するトラブル】

[1]   公開資料が誤解しやすい内容で、実態と異なる。

[2]   契約内容が厳格で自由度が低い。

 

1・2ともFCトラブルとしては、よくある事柄であり、特に珍しいものではありません。1について、加盟前の段階では、FC本部が主な財務諸表などインナー情報を伝える法的義務はありません。よって、心配な見込み加盟者は、自分で調べなければなりません。2はFC契約でよくあるパターンで、特定の業者から原材料を仕入れなければならない義務が規定されており、このサプライチェーンに対して本部はリベートを徴収することになっています。

 

特別珍しいトラブル内容ではないものの、一方でこれらによるFCトラブルが増えているのは、事実。その背景には、次のような事情があります。

 

【FCトラブルが増える要因・背景】

[1]   FC運営で大きな売上増が見込めず、FC本部は加盟料・仕入れ手数料で儲けようとしているため。

[2]   半数以上のFC本部が創業10年未満で、見込み加盟者にとって事前調査が難しいから

 

1について、景気の緩慢な回復により、FC本部が事業運営でなかなか売上を伸ばすことができなくなったことが背景にあります。つまり、FC加盟者の売上が伸びなければ、本部はその手数料に依存するので、本部の売上も伸びません。ならば、FC本部は、FC加盟者を増やすことで、加盟料・固定ロイヤリティー収入を増やし、伸びない事業売上手数料を補おうと考えても不思議ではありません。加盟を促進するために、公開資料を複雑化し、より高収益なビジネスに見せかけているのです。

 

2について、見込み加盟者は、より詳しくそのFC事業を調べたいならば、ネットや産業団体を通じて調べることができます。ただ現実には、多くのFC本部の歴史が浅いため、詳しい情報が不足しているので、なかなか事前調査ができないようです。実際、全米で運営されているFC本部は全部で約3580社ありますが、その43%が過去10年以内に設立された企業なのです。

 

では、FC加盟を成功させるためにどうするか。記事では、次のようなアドバイスがなされています。

 

【FC加盟で成功するための方法】

[1]   複数のFC加盟者と情報交換をする

[2]   公的データベースで訴訟・倒産などのトラブル事例を調べる

[3]   フェイスブックやイェルプでFC本部の実情を知る(消費者との対応など)

[4]   リンクトインなどのサイトでFC本部の幹部について調べる(事業経験を知るため)

[5]   独立系FC協会で調査する

 

要は、あらゆる情報源を使って、その事業の実績や将来性を調べることが、成功への近道となるのです。

 

この記事が教えてくれることは、アメリカのFCビジネスが収益面でとても厳しいこと。FC運営で売上を伸ばせないからこそ、FC本部は、加盟者を増やすことで収益拡大を目指さざるを得ないのです。FC加盟者の多くが中小企業であることを考えると、アメリカ経済を縁の下から支える中小企業の景況感は、まだまだ好転には程遠いのかもしれません。

 

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《今回のヒントのまとめ》

(1)アメリカでFCトラブルが増加しているという。その内容は、加盟を募る公開資料が現実と異なるということと、契約内容が厳格で自由度が低いということである。

(2)この2つは今さながらのトラブル内容であるが、現在増えている背景には、FC運営で収益が伸びにくい経済状況とFC本部の歴史の浅さがある。

(3)運営で収益が伸びなければ、それを補うために、FC本部は加盟者を増やし、加盟料・固定ロイヤリティーを増やそうとする。そのためには、加盟募集の公開資料をより魅力的にする必要がある。また、仕入先を限定するなど契約内容を厳格化することで、事業運営自体に手数料を課すことで、売上に大きく左右されない収益を確保できる。

(4)FC本部の歴史が浅ければ、見込み加盟者の事前調査も限られ、その実態を知ることは難しくなる。

(5)アメリカのFCトラブル増が示すのは、主に中小企業が運営するFC事業の景況感が良くないということである。中小企業に限れば、アメリカ経済は好転しているとは言えないのかもしれない。

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7)おすすめ商品・サービス

◎最近見つけたいいもの

先日、有馬の蕎麦屋さん「土山人」で飲んだのが、こちらの日本酒。

辛口というよりも、スッキリしたタイプです。

普段辛口が好きなのですが、月に雁もかなり気に入りました。

飲みやすくて、すぐに酔ってしまいましたが。

ネットで調べてみると、日本酒度は+3(プラスが大きいほど辛口、マイナスが大きいほど甘口)なので、さほど辛くないタイプのようです。

久しぶりに冷酒を飲んだのですが、日本酒のマイブームが起こりそうな予感です。

次は白鶴か松竹梅か?

小玉醸造 ひやおろし月に雁

 

 

 

◎ウォール・ストリート・ジャーナルで学ぶ英単語

WSJメルマガを始めてから、5年経ちました。

この5年間でわかったことがあります。

読む上で知っておくべき単語さえわかれば、

大まかな内容はわかるということ。

備忘録の意味でも、調べた単語をサイト上にアップしています。

今後、メルマガとしてスピンアウトする予定にしています。

english.ryotarotakao.com/

 

◎Winecarte 簡単ワインの選び方

ワインカルテを作る時にいつも感じるのは、

ワインの情報を探すのが大変ということ。

公式サイト・通販サイトをいくつかあたって、

作っています。

wine.ryotarotakao.com/

 

編集後記

巨人戦三連勝すれば、阪神に優勝へのマジックが点灯したようですね。

なんとかの餅に終わりましたが。

タイガースの問題点は、若手の中継ぎがいないことです。

これは藤川球児の時代からのことで、もう何年も育っていません。

これが解決しない限り、たとえ今年優勝しても、来年は無理でしょう。

 

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今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。

感謝・感謝・感謝です!

 

 

 

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私もごく少ない部数の時に、

いろんなメルマガ執筆者様に助けていただきましたので、

今回は私が恩返しします!

 

 

 

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